広島県労協 安倍首相に怒りの声 / 全労協新聞 2017年9月号
全労協
http://www.zenrokyo.org/
全労協新聞
http://www.zenrokyo.org/simbun/sinbun.htm
より
原水爆禁止世界大会報告
広島県労協
安倍首相に怒りの声
今年の原水爆禁止世界大会広島大会は「核兵器禁止条約」が、国連総会において加盟国一二二カ国の賛成を持って採択されたという歴史的な年に開催されることとなった。核兵器の全面禁止を謳ったこの条約の意義は大きい。
この間の被爆者を中心とする運動が、国際社会に訴え続けてきたことが実を結び、核廃絶に向けた大きな一歩を踏み出した。
しかしながら、日本政府は、この条約を検討する会議の場にも出席を拒み、米国の核の傘に依存し、条約を批准しなかった。安倍首相は、あいさつの中で核兵器禁止条約について一言も触れることもなく、平和式典後の記者会見で「(条約に)署名、批准はおこなわないことにした」と明言した。このことは被爆者、遺族の心を傷つけ、怒りを巻き起こした。広島宣言の中で松井市長は、このような安倍政権を厳しく批判し、条約への加盟を強く訴えるべきであった。しかし、それはなかった。「核と人類は共存できない」のであり、被爆者の気持ちに寄り添った活動を強化していくことが、大きな課題として浮かび上がった大会であった。