非常勤講師に未払い賃金支払い / 全労協新聞 2017年6月号

非常勤講師に未払い賃金支払い / 全労協新聞 2017年6月号


全労協
http://www.zenrokyo.org/

全労協新聞
http://www.zenrokyo.org/simbun/sinbun.htm
より



大阪教育合同労組
非常勤講師に未払い賃金支払い



二〇一六年五月から府立かわち野高校非常勤講師組合員の未払い賃金が発生していました。

実際に勤務したにも関わらず支払われなかった賃金は一一四、四〇〇円にもなっていました。

二〇一七年三月八日、組合員は東淀川労働基準監督署に未払い賃金支給を求めて「申告」を行ないました。

労働基準監督署の動きは早く、三月二十二日に大阪府教育委員会に対して是正勧告が出され、四月十日には支給されました。

労基署は、かわち野高校校長、教育庁職員を呼び説明を求めたようです。

勧告の中身は、「賃金未払いについては、労働基準法二四条違反として是正勧告書で指導。労働時間の記載不備は考え方、改善方法を四月二十一日までに書面で提出するように指導」というものです。

是正勧告書には、「所定期日までに是正しない場合は、(中略)送検手続きをとることがある」と記されるほど強いものです。

労基法二四条違反は三〇万円の罰金です。

勧告の「労働時間の記載不備」とは、「現在の出勤簿は、授業の一時間目以前、七時間目以降、生徒の昼休みに相当する時間帯の労働時間は記録できない。

また授業の一時間=五〇分単位でしか記録できないので、それ以下は切り捨てることになっている」という組合員の切実な訴えに応じたものです。

労基署への訴えは完勝しましたが、府教委との団体交渉はまだまだ決着がついていません。賃金未払いの責任をさらに追及します。

また、今後も労働基準監督署大阪府労働委員会への訴えも視野に入れ、大阪府が行っている非正規雇用者への法令違反、弱者虐めの責任を取ってもらいます。

(高校支部
田中浩昭)