4・28団交―会社の厚顔無恥な対応に大紛糾―

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(プレシア・SG経営に怒りの抗議の声を!)

ほとんどの人を失業に追い込む「経営の責任」を、社長は本当にわかっているのか!
会社の、厚顔無恥な応答に4.28 団交は紛糾


4月28日の団体交渉は、スイートガーデン社創設以来はじめて、社長が出席する「歴史的団体交渉」でした。

昨年来、労働組合はSG社の不誠実な団体交渉や、実際上SGを支配している親会社プレシアの責任を追及して、京都労働委員会という法的な場で、会社を訴えてきました。その調停により4月14日「社長が団体交渉に出席する」ことが確認・調印されました。この紛争の最中に、会社は働く者に一言の話しもなく突然、中部工場の閉鎖を一方的に発表し、閉鎖作業を一方的に強行してきたのです。

 200人以上の労働者(正社員・契約・パート・アルバイト・請負・派遣)の雇用が、切り捨てられ、また強制異動させられる「SG中部工場閉鎖・売却」の事態の中で、やっと行われた社長出席の団体交渉でした。

団体交渉で社長は、「誠意をもって」とか、「理解を得られるように」とか、「出来限りのことはしている」とか述べ立てましたが、一方で、全てのSG労働者への謝罪や、文書での確約や、中部工場現地での話し合いを認めず、労働者の生活より会社都合の閉鎖を強行する、経営者の本質が明らかになりました。

1.なぜ社長は、中部工場の全ての労働者にまず謝罪しなかったのか!

 中部工場の閉鎖は、労働者には何の責任もありません。会社は赤字でもないし、中部工場は不採算工場でもありません。会社はただ「効率化」のために、膨大な労働者のクビを切ろうとしています。

 200名もの労働者が失業する事態を引き起こしたのは誰だ!この責任は誰でもない、社長にあります。しかし、団交で小池和則社長は、責任を追及する労働組合に対して、
 (中部工場では)「閉鎖に至った経過から説明した。そのほうが皆さんが混乱しないから」、「私は心から謝罪したのに、『社長は謝罪もしなかった』と受け取られているなら不徳の致す所」とくり返すのみでした。「ほとんどの人を失業に追い込む『経営の責任』を、社長は本当にわかっているのか!」と団交は、冒頭から紛糾しました。

「本当に『誠意』があるなら、閉鎖を正当化するための『説明』ではなく、まず最初に、工場閉鎖=雇用破壊を引き起こした社長責任を、労働者全員に謝罪するのが筋ではないか!」「中部工場の皆の前で団体交渉をしろ!誰にも誤解されない文書で謝罪しろ!」と労働組合は厳しく追及しました。
この労組の追及に、会社はやっと、「従業員へ文書で謝罪することは『検討している』、と対応。検討するまでもないことなのに、異動・退職を強要して反応をみてから、謝罪の文章を検討でもするというのでしょうか?責任認識の実態が知れる回答です。


2.現地、中部工場でみんなの意見を聞く団交を行え!

「理解を得られるようにしたい」という社長の発言が、本当なら、一方的工場閉鎖を、まず一旦止め、中部工場現地で、誰もが参加できる団交を行えるはずだと、労組は中部工場での団交を要求して食い下がりました。
ところが社長は、「団交は京都で十分」、「人事部の京谷さんも行って、個別に話しを聞いている。そのほうが理解してもらえる」と言い張ってあくまで中部工場での団交を拒否する構えです。

会社の個別面談は、「まずは閉鎖と会社の都合の範囲での話」であり、失業に追い込まれる事態にまでなっている労働者の生活は二の次です。立場の弱い労働者を一人ずつバラバラにして、結局は会社の都合を押し付ける場でしかありません。そんな個別面談と団体交渉はまったく別物です。
 労組は、断固として、中部工場現地でみんなが直接、本心を言える「中部工場団交」を要求。すでに門前聞き取りで寄せられている「みんなの声」をカンタンにまとめた署名や労組への委任状の項目を会社に突きつけました。


3.アルバイトには有給休暇がない?これは完全な、だまし・法違反!

 労働基準法(働く最低限の決まり)で「労働者」とは、正社員もパートもアルバイトも派遣も、そんな区分はありません。誰でも、一定の条件を満たせば(半年働けば、10日間、それ以後増える)有給休暇は与えられます。会社が勝手に、パートやアルバイトと名前をつけて区別(差別)して、「アルバイトには有休はない」とか(工場長はそういい続けてきたらしい)、雇用保険に入らせないとか、とんでもないことです。労基法違反は犯罪です。労働組合の追及に、団交で京谷人事課長は、「反省している」とした上で「有休は本人から申請するもの」と責任逃れを言っています。何と厚顔無恥なことでしょう。大々的に「アルバイトには有休はない」と言って労働者をだまして有休を取らせないようにしてきた工場。工場への労務管理の責任を取っていない人事部。黙り込む社長。これがSG労務の実態なのです!

 労働組合が事実を暴露し、責任を追及しなければ、経費削減・会社利益第一の労務手法で、法違反もまかり通ってしまうのが現実です。労働者の権利や生活を犠牲にして、法律違反をしてでも利益を追求する手法のまさに延長線上に中部工場閉鎖は、強行されようとしています。

 このような経営に対して、労働者は労働者のやり方で自分の生活を守るための努力をしなければ、利益第一の会社の都合のいいように一方的に犠牲を押し付けられるだけです。こんな会社に一片の期待も持つ事はできません。労働者は、自分達の生活と権利は実力で闘い取り、守るしかありません。