(6・15のSG本社抗議行動で発言するSG埼玉支部書記長。翌日16日はSG団交が行われた)
■ 団交冒頭で、昨晩会社が提示した「謝罪文」を扱う。
謝罪もないという労働者の怒り・労組の追及で、会社は本人に文書による謝罪をしたというが、前回の団交では文面の提示を渋り紛糾。そのパート・アルバイトへの「謝罪文」がやっと提示された。
文末にお詫びの文字はあるものの、冒頭からのほとんどは、“会社の発展のために生産性アップが必要で工場を閉鎖する”という言い訳説明である。
こんな謝罪文を受け取った(受け取らされた)パート・アルバイト労働者の失望と怒りは想って余りある。団交は「労働者のクビを切る重みを知れ!」という糾弾から始まった。
■ 会社は、企業の社会的責任である雇用責任をどれほど果たしているのか?
労組は、会社の「再就職斡旋」業務の実態と成果の説明を求めた。ところが社長が説明した業務実績は「ゼロ」。
こうしている間にも中部工場の労働者は職を失い生活に窮していくのにである。
労組は、今日現在で、いったい誰がどこに何を頼み込みに行ったのか行ってないのか?可能性を何%と判断しているのか?何社に実際にアタックしたのか?これからのアタック企業リストはどれほどか?その担当分担体制は?最も顔が利き押しも出来る立場の代表取締役が直接職探しや交渉に出向かないのはなぜなのか!取引先への出向交渉などはすでにしたのか?と追及。
労組の追及でわかった事は、工場閉鎖社長と首切り実務担当人事部は、再就職斡旋業務の窓口を中部工場内に設置しただけで、実効ある業務を進めておらず、実態・データすら何も把握していない、という不誠実極まりない事実。労組の指摘・追及によって遅ればせながら会社は「再就職斡旋窓口」を作ったというが、現状では単なるアリバイにすぎない。
労組は、この場で直ちに社長と人事部は議論を行って最低の業務計画を述べよ!と追及。社長は、「2日後の6月18日をメドに、現状の業務整理を提示し、計画を述べる」旨だけは回答した。
(やれやれ)
■ 正社員への処遇について
労組と当該労働者のねばり強い踏ん張りに、会社は、「赴任の業務命令を受け入れられなければ退職してもらう」としていた当初のやり方を修正せざるを得ず、地元事業所への配転枠を拡大して雇用維持方針を打ち出し始めている。しかし、通勤時間問題や、全く新しい業務への訓練計画内容、賃金問題などの詳細は不明であり、退職せざるを得ない人たちへの処遇要求に、会社は充分に答えていない。
■ 辞めざるを得ない場合の補償要求に会社は応えよ
補償要求は、会社と組合の間には、開きがある。
その交渉の場で、会社は「これで精一杯」というばかりで、理由・根拠を、いくら聞いても答えていない。
なぜ、当該労働者が理解できるように、数字で説明できないのか!
会社は、「法律違反はしていません。その上にいくらかの支給を提示」としているが、実際は、当然補償すべき契約期間までの賃金にやっと見合うかどうか程度の提示である。
工場売却益や他の経営数字を計算し、工場閉鎖・クビ切り解雇のコストを予算化して総額を決めた上で、もっとも「会社の恩恵」を思わせる説明をしているに過ぎない。
そんなことで、工場閉鎖のために職を失う労働者たちへの「雇用責任」を果たしたと言えるのか。
■ 中部工場の団交をなぜ拒否するのか!
会社は明らかに、中部工場の労働者から直接モノ言われることを恐れている。
自分のしていることが不十分・不誠実であるからこわがっているのである。
労働者は、納得のいかない理不尽な扱い、不誠実な対応を絶対に許さない。
会社は、力ずくで中部工場の閉鎖さえやれば、それでこの闘争が終わると思っているかも知れないが、働く者の誇りと生活を踏みにじられた労働者は決して闘いを止めない。一日たてば会社の傷は一日分深くなる。
労組は、闘争の長期化の責任が会社にあること、中部工場で当該労働者と真摯に向き合い、誠意を持って最大限の回答を行うこと以外に解決の道はない、と通告。
こんな会社の不誠実な対応では、問題の解決は深刻さを深め、会社が争議を呼び続けている。
もっと真剣に(マジで)「雇用責任」を取れよ~