全労協/ 全労協退職者ユニオンの活動ヘ / 新聞 2019年6月号

全労協全労協退職者ユニオンの活動ヘ / 新聞 2019年6月号



石油労組連絡会6月解散
全労協退職者ユニオンの活動ヘ


 石油労組連絡会(全石油スタンダード・ヴァキューム石油労組と同昭和シェル労組)は、本年六月末で活動終了し、解散いたします。一九八九年の労働戦線再編で、当時の上部団体全石油(中立労連)から、二組合及びゼネラル石油労組は「日本共産党の運動方針と共通するところがある」などの理由で、新ナショナルセンター(連合)への移行組織への加盟を拒否されました。三組合は「石油三単組連絡会」(ゼネラル石油労組が離れて以降は、「石油労組連絡会」に名称変更)を結成して全労協に加盟し、活動してきました。しかし両組合とも退職者が大半を占めることとなり、解散を決定しました。解散にあたり、両組合よりご挨拶申し上げます。


スタンダード・ヴァキューム石油労組


 組合誕生が一九五三年、当時の会社名がスタンダード・ヴァキューム石油。一九六一年に米国独禁法でエッソ、モービルに分割に、しかし組合は分かれずに二企業横断の組織に。一九七〇年頃から毎春闘で「不満なら闘う」とストライキを重ね、組合分裂・刑事弾圧・支部役員四人の不当解雇、という組合弾圧を経験。都労委の和解で二人の職場復帰を勝ち取ったのが一九八八年。十二年間の解雇撤回闘争の勝利は三単組共闘、地域共闘の成果です。二〇〇〇年前後には、米国親会社の合
併で東燃、ゼネラル、モービル、エッソの四社が統合され、雇用を守る闘いに専念。
一時金差別の裁判闘争は十年間やりました。エクソンモービルの日本撤退後昨年JXTGとの交渉で懸案の一時金差別をやっと解消できました。これまでのご支援に感謝いたしますとともに、全労協の今後の発展を祈念し、これまでのお付き合いにお礼申し上げます。


昭和シェル労組

 一九六九年、御用組合から闘う組合に脱皮して以降、シェル石油(一九八五年の企業合併で昭和シェル石油)による二度(一九七二年、一九七四年)の組合分裂攻撃、苛烈な組合脱退工作、不当配転、暴力、組合間及び女性への賃金昇格差別、組合員への誹膀中傷等々、解雇以外のあらゆる弾圧を受け、長期争議を余儀なくされました。しかし二〇一〇年末、組合がほぼ満足できる内容で会社と和解が成立し、四〇年労使紛争を解決できました。一九七四年の組合分裂攻撃を主導した人事担当取締役(後に社長)は、「五年で組合を潰す」と豪語しましたが、その野望を許しませんでした。一九七九年から反原発、一九八一年から「男も女も育児時間」、一九八九年女性委員長誕生と、当時いずれも極めて先進的な取り組みもしながら、今日まで四三人の組合員と一三人のOBOG会員で組合を存続させ、活動できたことは、私たちの誇りです。

 三十年間にわたるご交誼に、改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。