福島原発事故を風化させない
労災認定を闘い取り東電に団交を求める
車両整備士猪狩忠昭氏は、福島第一原発(以下、1F)廃炉現場と会社で五年にわたり毎日十三〜十四時間働かされていた。疲労が極限に達し、昨年十月二十六日に1Fでの勤務時間中に防護服のまま倒れ帰らぬ人となった。遺族が今年三月、いわき労基署に対して労災を申請した。ところが署は認定のハードルを途中からいきなり高くしてきた。けっしてあきらめない遺族は署との話し合いをくり返し、さる十月十六日に労災認定を闘い取った。
これに対する雇用者・元請・東電の対応は言語道断に尽きる。
雇用者いわきオールは、「残業はなかった」と開き直っている一方だ。元請宇徳は、指揮監督していた使用者でありながら「直接雇用関係になくコメントする立場にない」と一切の責任を回避。1Fの安全管理に第一義的責任を持っているはずの東電は、「協力企業の労働時間を把握する立場にない」と徹底して無関係を装う。
われわれは彼らの言い訳を許さず労災責任と安全管理責任を認めさせるために、いわきオールに団交を、宇徳と東電に会見を申し入れた。遺族の闘いへ全国の仲間の皆さんのさらなるご支援をお願い致します。
(東電への会見申し入れ内容)
⑴忠昭氏の労働災害死亡に係る貴殿の安全衛生管理体制について
⑵忠昭氏死亡当日の状況について
⑶貴殿が忠昭氏死亡当日に行った記者会見で労災、過労死を否定したことの是非について
(全国一般全国協宮城合同労組)