大阪教育合同労組 非常勤のサービス労働に賃金支払い勝ち取る / 全労協新聞 2017年9月号
全労協
http://www.zenrokyo.org/
全労協新聞
http://www.zenrokyo.org/simbun/sinbun.htm
より
大阪教育合同労組
非常勤のサービス労働に賃金支払い勝ち取る
大阪府の非常勤講師は、授業準備・教材研究などが労働として認められにくく、とてつもないサービス労働をせざるをえませんでした。
これまで非常勤講師の賃金は、授業の「一コマ五〇分」が基準で算定されるだけでした。私は病気休暇の教員代替で、週一七コマの授業を非常勤講師として引き受けたことがあります。働くなかで、なんと非常勤講師の賃金制度がヒドイものか、と思い知らされました。
そこで、組合の本部・高校支部と共に数度にわたり団体交渉に臨みました。その場では府教委は、労働への対価をキチンと支払うと回答しました。しかし一方現場では、教頭が基本となる労働時間さえも記録せず、賃金に、一コマにつき年間で三五時間までの上限をかけるとしてきました。
残ったお金は、年度末に府へ戻ります。組合は「ブラック企業のピンハネとおなじではないのか?」と指摘しました。
これらの経過を労働基準監督署に告発し続けて、ついに、これまでのサービス労働に対する未払い賃金を支払わせるという待遇改善を勝ち取りました。そして労働時間をすべて記録する書類を、七月から勤務校のすべての非常勤講師に対して作成することになりました。労基署の指導を力に、府教委の重い腰をようやく上げさせることができました。
闘いは第二ステージへ。大阪の公立学校で働く全ての非常勤講師の労働環境改善のために、今後も闘いを続けます。同じ悩みを抱える非常勤講師のみなさん、ぜひ教育合同に相談を!
(高校支部辻内正博)