フジビ不当判決を許さない / 全労協新聞 2016年9月号

フジビ不当判決を許さない / 全労協新聞 2016年9月号


全労協
http://www.zenrokyo.org/

全労協新聞
http://www.zenrokyo.org/simbun/sinbun.htm
より




全国一般東京労組

フジビ不当判決を許さない
労働者の怒りの声を最高裁



 「フジビ闘争」は九月十四日にフジ製版の偽装倒産・全員解雇から四年を迎える。闘いの中で、親会社富士美術印刷(フジピ)は、労働組合を外し、組合員個人三人に法外な損害賠償を請求する「スラップ(恫喝)訴訟」を仕掛け、地裁・高裁はフジピの請求を一部認め、労働者の団結権を定めた憲法二八条に反した不当判決を言い渡した。全ての労働組合の運帯で不当判決を跳ね返さなければならない。

 争議団と支援共闘会議は、最高裁に上告を申立てた七月十五日「上告審を闘うにあたって」の声明で闘い抜く決意を明らかにした。上告審の弁護団に、労働弁護団会長の徳住弁護士と同元会長の宮里弁護士、新鋭の朴弁護士が新たに加わり、古川弁護士と共に猛暑のなか、九月九日の上告理由書提出に向け準備を進める。

 上告審を闘う核心は大きく三点、①フジビは会社法会社法施行規則で定められた株式支配に基づくフジ製版の親会社であり、子会社のフジ製版を解雇された労働者・労働組合が、フジ製版の経営を支配していたフジビを争議を解決する要求の相手方と考え、要請行動を行うことは容認される(争議行為等の民事免責を定めた労組法八条の「使用者性」の解釈適用を誤り、憲法二八条団体行動権に違反する)、②組合員らが配布し掲げたビラ・のぽり旗等の表現行為は、労働者・労働組合の要求・要請と決意、法的見解の意見表明であり違法性はない(憲法二一条表現の自由、二八条労働基本権に違反する)、③労働者の団結組織である労働組合による団体行動の責任は労働組合にあり組合員個人ではない(民法七〇九、七一五条、憲法二八条団体行動権の解釈適用に違反する)にまとめられる。

 争議団は全国の労組にフジビ闘争のアピール行動を行う予定だ。闘いの歴史に逆行する司法の攻撃を許さず、全ての労働組合が固く連帯して怒りの声を団体署名に結集させ最高裁に突き付けよう。田中一族を法廷に引きずり出す証人尋問を前に、9・14争議四年社前集会、9・30東京総行動、十月一ヵ月の社前連続座り込み闘争を闘い抜いて闘争勝利を目指す決意だ。圧倒的な支援をお願いしたい。

(フジビグループ分会書記長中原純子)