フジビ争議が中労委で和解解決 / 全労協新聞 2018年3月号

フジビ争議が中労委で和解解決 / 全労協新聞 2018年3月号

全国一般東京労組
フジビ争議が中労委で和解解決

昨年末に富士美術印刷(フジビ)が争議行動中断を求めて和解の席につき、中労委で和解協議に入った「フジビ闘争」は、2月14日に労使双方が中労委の勧告を受け入れ、2月20日、和解の調印が行われた。

中労委の勧告は、フジビへの雇用要求を退けたが、司法が全否定したフジビへの親会社責任を事実上認めさせ、最高裁が確定させたスラップ訴訟不当判決を実質的に反故にさせた。

当該と地域を拠点に結成したフジビ闘争支援共闘会議に結集する労働者の団結と連帯の力で五年五ヵ月に及ぶ長期争議を解決させることができた。

 昨年八月二十二日、スラップ訴訟の上告棄却決定後、九月十四日のフジ製版破産・解雇五周年の地域デモには争議開始から最大の二五〇人余が結集し、十月には一ヵ月連続座り込み行動を雨にも負けず三〇〇人を超える仲間たちと貫徹した。これら年間八〇回余の社前行動がフジビを和解の席に着かせ解決に追い込んだと言える。労働組合の争議の闘いはまさに現場の大衆闘争にあった。八回にも及ぷ司法と都労委による不当判決・命令に怯まず闘った労働者の勝利と言えよう。

 また、当該と雇用契約があった会社(フジ製版)は破産で消滅し、親会社で元請のフジビに対し労組法七条の使用者として「雇用主以外の事業主」でも労働条件を支配。決定する地位にあると使用者性の拡大を求めた困難な闘いに挑んだ意義は大きい。

 調印の翌日二十一日に開催した支援共闘会議第五回総会の冒頭、久保議長からフジビ闘争の和解による解決が報告された。総会には約一七〇人が参加して古川弁護土の裁判報告と宮里弁護士の記念講演の後に、支援共闘会議から荒川区職員労働組合龍谷委員長、東京交通労働組合大竹卓也書記次長、東京全労協寺嶋事務局長、荒川区労働組合評議会信坂福雄顧問、東部全労協岸本議長から運帯挨拶を受けた。

 そして、当該とフジビ闘争支援共闘会議は、資本による労働組合つぶしを許さす、反動化した司法の攻撃に屈せず、現場闘争を軸に地域で闘い、労働運勣が後退を余儀なくされる中にもその突破□を切り開き、争議解決を勝ち取ったとの総会宣言を満場の拍手で確認した。

全労協全国一般東京労組フジビグループ分会 中原純子)