ブラック企業と闘う望基金がスタート / 全労協新聞 2016年9月号

ブラック企業と闘う望基金がスタート / 全労協新聞 2016年9月号


全労協
http://www.zenrokyo.org/

全労協新聞
http://www.zenrokyo.org/simbun/sinbun.htm
より



全国一般東京東部労組

ブラック企業と闘う
基金がスタート



 全国一般東京東部労組とともに過労死をなくすために活動している「過労死をなくそう!龍基金」は八月七日、第一〇回中島富雄賞授賞式を東京・葛飾で開催し、居酒屋チェーンのワタミで長女か過労死した問題で昨年十二月に画期的な内容で解決した父の森豪さんと母の森祐子さんを表彰した。会場には満員の一三三人が集まった。

 龍基金と中島賞は、当初の継続目標としていた中島富雄さんの一三回忌にあたる一〇年目を今年迎えたことから終了します。一方、労働組合を作ったり入ったりした労働者が裁判で争っ場合などに弁護土費用を援助する「ブラック企業と闘う望基金」を、ワタミ過労死遺族の森夫妻が損害賠償金の一部を使って新たに発足させた。授賞式で、森祐子さんは「渡辺美樹はカリスマ経営者としてもてはやされていたが、闘いを通してワタミの実態を広く知ってもらえた。娘は帰ってこないが、娘の名誉は回復できた」と語った。

 記念パネルディスカッション「ワタミ過労死解決とブラック企業との闘い」も行われた。パネリストは森夫妻に加えて、玉木一成さん(過労死弁護団事務届長)、中澤誠さん(東京新聞記者)、寺西笑子さん(過労死家族の会代表)。司会を須田光照さん(東部労組書記長)が務めた。