フジビ闘争支援共闘会議 / 全労協新聞 2016年8月号

 フジビ闘争支援共闘会議 / 全労協新聞 2016年8月号



●フジビ闘争支援共闘会議
不当判決に上告決定


 富士美術印刷(フジピ)が高額な損害賠償を組合員三人に請求した「スラップ訴訟」は、七月四日、東京高裁民事二二部は控訴を棄却して地裁の不当判決を容認しました。

判決内容は東京地裁不当判決よりもさらに経営側を擁護する内容に踏み込んだものであり、憲法二八条と労働組合法八条が保障する労働者の団結権をも否定する極めて不当な判決となっています。

 労働組合と組合員の関係を労使関係に置き換えたかのようにたとえて「民法上の不法行為責任の構造」からと「違法な行為を行った個人(組合員)が第一次的に責任を負い、労動組合は組合員が加えた損害について使用者責任を負う」などと指摘した。また、とくに取引先銀行に要請書を送付したことを取り上げて「営利企業として信用が損なわれる度合いも甚だしい」と正当な団体行動としての範躊を超えていると決めつけています。闘いの歴史の中で築き上げてきた労組の争議戦術にまで踏み込み切り捨てた不当判決を受け入れることはできません。

 支援共闘会議は関係労組と協議のうえ最高裁に上告して闘うことを決定しました。