脱原発社会をめざす闘い ふくしま連帯ユニオン  全労協新聞 2013年8月号 2面から



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被ばく労働を考えるネットワーク集会(7月6日)


脱原発社会をめざす闘い

●ふくしま連帯ユニオン

労働者の団結に
ゼネコンが震撼


埼玉県鶴ヶ島市の警備会社電興警備は、ゼネコン鹿島(元受)-同族会社かたばみ興業(一次下請け)-東電一〇〇%子会社尾瀬林業(二次下請け)-三次下請け電興警備の構造のなかで田村市の除染事業を請け負っていた。

全国から集められた労働者たちは、山間のバンガローに寝泊りし(TVも見れず携帯もつながらない状況)特殊勤務手当ての存在も知らされず、劣悪な食事と、いい加減な安全管理のもと働かされていた(高汚染地域とも知らされていない人たちが大部分)、業を煮やした労働者たちが立ち上がり昨年十二月から団体交渉を四度にわたり行った。

そしてその間労働者たちは、仕事を失うリスクを覚悟して2・15反原発労働者集会をはじめ、二月二十八日環境省厚労省交渉、東部けんり総行動等々のあらゆる集会に参加して、自分たちが置かれている現状を訴えてきた。「使い捨て労働者におれたちはならない、おれたちもにんげんだ!」との訴えに、マスコミもその動きを報道をはじめた。さらに、ふくしま連帯といわき自由労組も連携して労働基準監督署・福島労働局・福島環境再生事務所へ申し入れ、また労災事故は郡山労基署への訴えで埼玉県の川越労基署から是正勧告も出させている。これら鹿島を頂点とするゼンコンの何重にも渡る構造を突破して、ひるまず鹿島・尾瀬を攻め、東電・かたばみにも申し入れを行った今回の行動が電興の和解に至る行動を引き出したことは間違いない。全力で支援してくれた全労協・全国一般・被ばくネットの皆さんに心よりお礼を申し上げます。

ただ、闘いはこれで終わったわけではありません。公称一万五千人の除染労働者は、いろいろな不安を抱えながら現在も過酷な労働に取り組んでいます。組合はそれら労働者の「おれたちも、にんげんだ!」のことばを胸に刻んでつながっていかねばならないと考えています。

(宗形修一)



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