3/23 原発のない福島!県民大集会  全労協新聞 2013年4月号 3面から


東日本大震災から2年
広がる脱原発のたたかい

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福島県民大集会に7000人参加(3月23日)


原発のない福島!県民大集会

切実な訴え
脱原発社会を誓う


脱原発社会をめざす労働者実行委員会の呼びかけで、全労協、三単産(全港湾、全日建連帯労組、全国協)は、バス二台と他の交通機関を利用し、総勢約一五〇人で福島市あづま総合体育館で行われた「原発のない福島を!県民大集会」へやってきた。会場は七〇〇〇人の参加者で超満員であった。


集会では鎌田慧氏が、「原発が地域を発展させるとはウソ。そのウソは今も続いている。安全、安い、すべてウソ。ウソが無ければ成立しない社会は間違っている」と発言。さらに「八月に現在稼働中の二基の原発が止まる。そこから再稼働をさせない運動を大きく広げる」と連帯挨拶し、脱原発へのあらたな決意を表明した。


また、集会のメインである、県民代表者達の発言では、「仮設住宅やモニタリングポストなど、普通じゃないことを当たり前だと感じていることがおかしい。(この現実を)風化させないためにも多くの人に伝えていく」「社会の流れ、日米関係の流れの中で、(脱原発社会へと)変わって行くことは難しいが、私はできると思う。今日ここから変えて行きましょう」「国は再稼働や再建設を発言しているが、人は人の力で制御できないものを作るべきでない。今だに十二万人が避難している事実を受け止めて欲しい」「あたりまえの平凡な生活がどれほどいありがたいかを知った。大好きな福島で、家族と笑顔で暮らすのが私の願いです」とそれぞれ切実な訴えを参加者達に投げかけた。

最後に主催者は、「私たちはこれ以上バラバラにされない。私たちはこれ以上権利を奪われない。私たちはつないだ手を離さない」と脱原発社会の実現を誓い、集会の発言を締めくくった。

(境田雅昭 全国一般東京労働組合



●バイバイ原発3・9きょうと

原発は人間を
殺します


「バイバイ原発3・9きょうと」が三月九日、京都市円山野外音楽堂で実行委員会の主催で開催され、三五〇〇人が参加した。福島から避難してきた女性の「家族・友人と離れて暮らす苦しさを自分のことと考えて」との訴えを受け、辛淑玉(しんすご)さんのスピーチにはいった。

3・11以降、被災三県の中には約九万人という外国籍住民がいてその死亡者が分かったのが二三人だけで、それ以外の不明者についてはいまだにわかってない状況があり、二年間にわたって被災地に足を運んだ辛さんは、「西日本に来るたびに『ああ、確かこんなような時代があったなぁ』と考えました。何も考えずに空気が吸えます。何も考えずに食材が買えます。『ここは何シーベルトか?』なんて考えることもありません。そしてまた、東日本に行くと未来があります。私が原発に反対しようと確固たる意志を持ったのは、原発は核事故です。そしてその核事故は人間の身体を壊すのではなく、人間そのものを壊すんだという事が分かったからです」と。

被災地ではドメスティックバイオレンスも増え、女性や子どもや外国籍の妻が犠牲となり、公務員が生贄となり、農業関係者が加害者にされ、医療関係者が疲弊しきっている、若い警察官でさえ心の病となって住民対応している生々しい実態が報告・告発された。結婚差別や新たな社会的差別が生み出されているがこれと闘おう、福島出身であることを誇れるように、そして「原発は人を殺します」この危険を知って下さい、と。「原発はつくるな・つくらせるな・稼働させるな」と結んだ。

そのあと、「安倍内閣原発維持・推進の姿勢を許さない」との決議を採択し、都大路をデモ行進した。

(稲村守 京都総評事務局次長)




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