一月二十四日、13けんり春闘全国実行委員会は発足総会を全水道会館に於いて一〇〇人を超す仲間の参加を得て開催し、13春闘をスタートさせた。貧困と格差社会に苦しむ労働者が人間らしい生活を取り戻すために総力を挙げて闘っていくことを確認した。昨年末の総選挙の結果を受けて、民主党政権から再び自民党を中心とし、公明党との連立政権が誕生した。労働者を取り巻く状況が一層厳しさをます中で13春闘は労働運動の真価が問われることになる。
発足総会は司会に久保聡・東京全労協事務局長を指名して進行した。最初に共同代表である伊藤彰信・全港湾委員長から挨拶が行われた。伊藤代表は誕生した安倍政権は再び新自由主義政策によって労働者に対する攻撃を強めること、同時に極右政権として憲法改悪など平和を脅かす様々な反動攻勢も行われることにしっかり対峙する闘いを準備しようと呼びかけた。続いて、中岡基明事務局長から
特別報告として大阪ユニオンネット代表である垣沼陽輔共同代表から大阪の闘い報告が行われた。大飯原発再稼働に対する抗議行動に対する刑事弾圧と闘い、橋下大阪市長の公務員攻撃との対決を13春闘の中でも闘い抜いていく決意が表明された。
総会終了後は13春闘を闘う学習集会に切り替え、一橋大学名誉教授の渡辺治先生から「安倍自公政権の成立と新自由主義政治の新段階」と題して講演が行われた。渡辺先生は先の総選挙を分析し、安倍政権について自民党の得票は伸びておらず、政権基盤は脆弱であり、決して民意を反映していないことが指摘された。新自由主義は第一期が小泉時代であり、その後混迷しながら続き、いま安倍政権はその第三期に入ろうとしている。安部内閣は民主党を含む保守政党総掛かりで大攻勢をかけようとしていること、集団的自衛権やTPP参加などアメリカとの政治・経済・軍事一体化へ進もうとしていることが述べられた。そして今労働運動に問われていることとして良心的保守をも含み、様々な市民運動などとの総合的な共同の取り組みが提起された。
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