外国人派遣 悪質な実態 / 全労協新聞 2021年7月号

外国人派遣 悪質な実態 全労協新聞 2021年7月号

 


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静岡県共闘

外国人派遣
悪質な実態

 

 日系ブラジル人のEさんは三年前、磐田市にある派遣会社のブラジル求人に応募し、自社と経営者が同じ派遣会社に入社した。派遣先の職場が海外移転のため廃止されたことに伴い、同社を退職後、同社の紹介で別の派遣会杜に入社し、小規程な会社に派遣された。新たな派遣会社から支給された賃金から、退職した派遣会社が渡航費用などを控除したため、生活が立ち行かなくなった。新たな派遣会社に賃金の前借を申し込むと、年十%の利息と賃金からの控除を承諾すると日本語で書かれた書面へのサインを強要された。Eさんに理解できるものではなかった。

 この実態は、外国人派遣労働者に対する派遣元・派遣先の法令違反の一例に過ぎない。県共闘・中部地区労・ユニオンネットは、悪質な法人六社と個別事例として十二例を明らかにし、厚生労働大臣、静岡労働局長に申告し、厳正な指導監督の実行を求めて、労働局への要請行動を行う。

 

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