実習生を保護し入管・会社・監理団体と交渉 / 全労協新聞 2021年7月号

実習生を保護し入管・会社・監理団体と交渉 全労協新聞 2021年7月号

 


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全国一般全国協ユニオン北九州

実習生を保護し入管・会社・監理団体と交渉


 ユニオン北九州は、二〇〇六年から外国人技能実習生の問題に取り組んています。二〇〇七年には、カトリック教会や市民運動の仲間とともに「外国人技能実習生ネットワーク・北九州」を結成し、強制帰国や実習打ち切り、賃金未払い問題等、さまざまな問題に取り組んできました。以前は中国からの実習生が多かったのですが、近年はベトナム人実習生の割合が多く、相談のほとんどがベトナム人実習生となっています。

 二〇二一年五月、福岡県三潴郡といっところで働く二人のベトナム人実習生の相談を受けました。彼らたちは、「プラスチック加工」の仕事をする契約でしたが、実際は食品加工や袋詰め等、契約と遡う仕事をさせられ、賃金もまともに払われない、社長の犬の散歩を強制されている、貯金通帳・保険証を社長が管理しており、本人の自由に使えない等、数々の問題かありました。

 また、同僚から暴力を受け、その被害を社長や監理団体に訴えても、なかなか改善されないということでした。とても怯えており、本人たちの希望により保護することを決め、入管・実習機構と交渉し、実習機構の管理する宿泊施設に滞在すること、食費と最低限の生活費は機構が負担することを確認しました。

 六月三日に会社・管理団体と第一回目の団体交渉を開催しました。会社は彼女たちに契約と違う仕事をさせていたことは認めましたが、賃金等についてきちんとした説明ができない状態でした。持ち帰り、回答することで交渉は終わりました。

 未払い賃金の可能性もあり、新しい実習先を確保するたたかいと並行して、早期の解決をからとっていきたいと思います。

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