不当弾圧に屈せず 勝利判決を勝ち取る / 全労協新聞 2021年8月号

 


#全労協

 

 

全国一般ユニオン北九州

不当弾圧に屈せず
勝利判決を勝ち取る


 北九州市の日鹸運輸は、業務中の商品事故による賠償を拒否した労働者Eさんに対し、不当な自宅待機と退職強要を行った。Eさんはユニオン北九州に加入し、団体交渉で退職勧奨の撤回を要求。二ヵ月後に現職復帰を勝ち取った。

 すると会社は、二〇二〇年七月、非組合員を使ってEさんに対する暴行を行い、職場から排除しようと画策した。

 組合は、安全に働ける環境とEさんの職場復帰を要求したが会社は拒否。以降、団交だけではなく、会社への抗議行動、親会社ジールヘの申し入れ、労働委員会闘争等に取り組んでいる。

 このジールヘの昨年十二月十七日の申し入れ行動について、六月二十八日、福岡県警は、ユニオン北九州の組合事務所および組合員の自宅計六ヵ所に対し、「建造物不退去罪」の容疑で家宅捜索に入った。当該も含め6人が長時間の事情聴取を受け、また、組合事務所・自宅から、PC、スマートフォン、携帯電話、タブレット、USBメモリ
等々、不当にも多くの資料を軒並み押収する暴挙を行った。

 組合は、ただちに弾圧対策会議を行い、事案を分析し、組合員への周知等について確認。PCやスマホを押収されたことにより、直ちに連絡体制や組合活動に影響が出たが、被害を最小限に抑えるベく、体制の建て直しを進めた。また、全国一般全国協と福岡地本の連名で「抗議声明」が出され、全国の仲間たちから熱い連帯のメッセージが続々と寄せられている。たいへん心強く、感謝の気持ちでいっぱいだ。

 そのような弾圧下でも闘いは前進している。直後の七月六日に行われたコスモプラス裁判の判決公判では、会社の暴力労務を断罪し、給与の一方的引き去りを糾弾する勝利判決を勝ち取った。また、技能実習生の問題でも、団交で解決へ向けた交渉を進めている。不当な弾圧に屈せず、今後もすべての争議に勝利するため、闘いを進めていきたい。

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