東水労 政策連携団体の未払い賃金解決 / 全労協新聞 2021年4月号

東水労 政策連携団体の未払い賃金解決 全労協新聞 2021年4月号 

 


#全労協 

 

全水道東水労
政策連携団体の未払い賃金解決


 全水道東水労は、東京都の政策連携団体の東京水道株式会社(TW)との間で、過去二年近くにわたる不払い賃金の支払いについて合意した。公務員と民間企業組合員の合同労組としての二年近くに及ぶ共同闘争の成果だ。

 発端は、職場から寄せられた声。TWの前身「(株)PUC」で慣例となっていた始業時前の朝会と、三十分未満の超過勤務手当を請求しないとの慣行に対する疑問。この職場組合員の訴えで未払い賃金請求の運動が始まった。

 一分単位で超過勤務を記録し月の累計を算出。三十分以上は一時間として手当を請求する取り組みを始めた。さらに、度重なる本社への要請行動、水道局、下水道局組合員も対象にした署名運動を展開し、運動の共有を図った。会社は昨年の冬に違法な不払い残業の実態を認めていたか、社内決定の遅れから、支払いまで一年を要した。昨年四月のPUCとTSSの合併による混乱が続き、いまだ社
内のガバナンスが取れていないことがうかがえる。

 会社は旧民法の時効規程を理由に支払いを二年に固執した。この二年を突破できなかったことは内容的に極めて不十分ではあるが、違法残業を認め会社として謝罪、賃金の支払いを約束させたことは運動の大きな一歩だ。今後は違法状態を放置した会社の体質、出先管理職の超過勤務に対する無理解を改善させていく。

 また、今回の整理は旧PUCにおける不払い残業についてだが、旧TSSではさらに深刻な違法残業が今でも行われているとの声か寄せられている。今回の整理をステップに、今後TWにおける勤務実態を総点検させ、違法な不払い残業の撲滅と三六協定の遵守、慢性的な職場繁忙状況の改善を目指して取り組みを進めていく。

 

 

 

全国一般全国協福山ユニオンたんぽぽ

関心が高い最賃
引き上げの訴え


 二月二十七日、21春闘広島県一斉行動が行われた。広島県労協が呼びかけたもので広島、呉、福山の三地区で最低賃金宣伝街頭行動が取り組まれた。

 福山では、福山ユニオンたんぽぼ、県労協の仲間がメッセージボードを掲げ、リレートーク、労働相談を呼びかけるポケットティッシュを配布した。

 池上文夫広島県労協議長は、「コロナ禍で雇止めや解雇によって生活困窮に追い込まれている労働者が増えている。こうした状況を打ち破るためにも労働組合に相談してほしい。そして、ともに闘おう」と訴えた。

 街頭行動に参加した仲間からは、「広島の最低賃金は、八七一円、これでは生活できない。最低でも時給一五〇〇円は必要だ」「技能実習生も大変困っています。支援のために協力してください」など道行く人たちに訴えた。コロナ禍で福山駅前も人通りは少ないものの、関心は高く立ち止まって聞き入る人や、車から手を振る人、用意したポケットティッシュ五〇〇個はすぐになくなった、困窮する労働者はたくさん存在している。労働組合の闘いが今ほど大切で、多くの人びとから求められていることを今回の街頭行動で強く感じた。今回の県内一斉街頭行動をスタートに街頭行動を積み重ねていくつもりだ。

 

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