コロナ禍で必要性が増した寿越冬闘争 / 全労協新聞 2021年2月号

コロナ禍で必要性が増した寿越冬闘争 全労協新聞 2021年2月号 

 



神奈川県共闘

コロナ禍で必要性が増した寿越冬闘争

 

 神奈川県労働組合共闘会議の一員である寿日雇労働者組合など七団体で構成する実行委員会が取り組む「寿越冬闘争」は今回で四七回を数える。横浜市中区寿町を中心に「黙って野垂れ死ぬな!生きて奴らにやり返せ!」を合言葉に、年末年始の役所か閉庁している期間に、炊き出し・夜間パトロール・各種相談などを行ってきた。コロナ禍の厳しい状況下での取り組みとなった。マスク・手指消毒・シールドなど基本的な感染防止対策はもとより、炊き出しの準備・配食・片付けにいたるまで、なるべく密を作らないよう工夫した。

 越冬闘争の労働相談を県共闘が担当するようになって一〇年。今回はコロナ解雇・倒産・失業が強く予想されることから、従前の横浜・川崎のハローワーク前や、駅頭での労働相談ビラまきとともに、初めてネットカフェヘの置きビラも取り組んだ。十二店舗中四店舗か快く応じてくれた。

 越冬期間六日間で相談件数は十二件と、コロナでの雇止めの相談もあった。寿町が日雇労働者の街から生活保護・福祉の街に変貌してそれなりの期間が経つが、役所の閉庁期間にあらゆる相談に応じ、相談者に寄り添うこの取り組みは、コロナ禍の中でよりその必要性か増している。越冬闘争の一部ではあるが労働組合の役割を果たせたと思う。

(神奈川県共闘事務局長 小内)