米軍支配下の羽田 / 全労協新聞 2020年10月号

米軍支配下の羽田 / 全労協新聞 2020年10月号

 


 

東京全労協学習交流会

米軍支配下の羽田
過去・現在・未来


 東京全労協は、八月二十九日に学習交流会「羽田空港の過去・現在・未来」を行った。

 まず天空橋駅バス停のモニュメントを見学した。敗戦後米軍は、日本軍羽田飛行場を接収し一九四五年九月二十一日拡張工事のために穴森町・鈴木町・江戸見町の住民約三〇〇〇人に四八時間以内に出ていくように命じ、追い出したということだった。

 続いて、数分毎の飛行機騒音の中「増便問題」について地元の方の解説があった。コロナ禍で減便しているのに低空飛行が行われいること。しかも日米便が半数を占めている事や米軍支配下の横田空域を午後三時から四時間だけ許可され南風時の飛行が都心を横切るように行われていることなどか説明された。

 次に「羽田イノベーションシテイ」についての解説があった。羽田空港の沖合移転によって発生した空き地は、国家戦略特区に指定されコロナ後の未来を見据えているという。空き地の一部を大田区か一六五億円で五・九haを購入して1㎡月六〇〇円(年間約四億二五〇〇万円)で鹿島建設など九社がつくる「羽田みらい開発(株)」に貸し出されている。ここには先端医療開発や研究施設等が作られる予定となっている。

 解散後、希望者は「平和の大鳥居」を見学。京都大学山崎博昭さんが一九六七年十月八日佐藤首相の南ベトナム訪問阻止闘争の中で亡くなった現場である弁天橋を渡り、五十間鼻の無緑堂を見学した。

(東京全労協常任幹事 藤村妙子)