労災隠し許さずアミンさん認定へ / 全労協新聞 2020年5月号
全国一般東京東部労組
労災隠し許さずアミンさん認定へ
全国一般東京東部労組の組合員でパキスタン人労働者のアミンさんが労災隠しにあった問題で、足立労働基準監督署がこのほどアミンさんの労災を認定しました。
アミンさんは昨年七月に足立区内でピーエス三菱が施工主のマンション「アスコットパーク五反野ベッセル」の建設現場で重い建材を運んでいる際に左腰を杭に強打する労災事故にあいました。しかし、アミンさんを直接雇用している下請会社の有限会社彩は「現場以外でケガしたことにしろ」と強要し、元請会社のピーエス三菱もアミンさんの訴えを認めずに労災申請を拒絶しました。
労災の責任を回避するための典型的な「労災隠し」であるにもかかわらず、会社側の非協力・妨害により労災認定は遅々として進まず、アミンさんはじつに約九カ月間にわたり賃金も労災の休業補償も得られない中で家族とともに生活苦に追いやられました。
アミンさんと東京東部労組は労災隠しにあった事実や建設現場でけがをした事実を足立労基署に訴え、労災を早急に認定するよう求めてきました。
その結果、足立労基署は元請会社ピーエス三菱の労災保険を使って労災を認定、すなわちアミンさんが主張しているとおりマンション建設現場で作業中にケガをしたことを認めたのです。もはや会社側の「目撃者がいないからどこでケガをしたかはわからない」という恥知らずな言い逃れは通用しません。今後、アミンさんは会社側への謝罪や補償を断固として求めていく考えです。
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