大阪全労協声明 / 全労協新聞 2020年4月号

大阪全労協声明 / 全労協新聞 2020年4月号

 


20春闘勝利へ!各地で闘う

 
新型コロナで労働者へのしわ寄せNO! 

 

大阪全労協声明

新型インフルエンザ等特別措置法」の「改正」について私たちは訴えます!

 

 

全国各地で新型コロナウィルス問題と奮闘されておられる労働組合、市民団体、各種組織のみなさん!私たちはみなさんに訴えます。

 

現在、安倍政権は、新型インフルエンザ等対策措置法(以下「特措法」)を今回の新型コロナウィルス感染症にも適用できるようにするため、今週中にも国会で特措法「改正」を強行しようとしています。しかし私たちは、その法改正によって、特措法第三二条に規定されるいわゆる「緊急事態宣言」が実施されることに強く反対します。

 

そうでなくとも、この間の安倍政権の新型コロナウィルス問題への、人々の生活を顧みない無定見な対応によって労働者の生活は急速に疲弊してきています。一方的な「全国一斉休校要請」によって多くの矛盾を抱え込まされた教育現場、「高齢者リスク」が指摘されながら何の手も打たれていない介護・福祉現場、多くの医療労働者が感染の危機にさらされながら対応を続けなければいけない医療現場など、言い出せばきりがありません。さらに深刻なのは、それらに共通してそのしわ寄せが非正規労働者に向かっていることです。

 

ですから、私たちは今こそ仲間と集い現状の問題点を共有して、労働者の生活崩壊を食い止めるため安倍政権の横暴に抗議する声をともにあげていかなければいけません。しかし、「緊急事態宣言」はそのような集会場(特措法四五条に規定する「多数の者が利用する施設」)の利用の制限・停止をすることができるとされています。まさに、集会の自由、表現の自由言論の自由が奪われる事態となります。この間、特定労組に対して加えられている弾圧のように、組合事務所に組合員が集まることさえ制限される可能性もあります。そんなことを許してはいけません。検疫体制など緊急の課題にこそ全力が注がれるべきなのです。

 

また、一部野党は「現行の特措法で対応できる」と言っていますが、その現行の特措法にすでに「緊急事態宣言」は規定されているのです。問題は法改正の是非ではなく、自民党憲法改悪の呼び水にと狙っている「緊急事態宣言」の是非なのです。

 

全国のみなさん、私達は訴えます。今週にも安倍政権が強行しようとしている特措法「改正」=「緊急事態宣言」の導入に反対する声をあげましょう!現行特措法での「緊急事態宣言」を容認している野党に対し「それを使うな」と訴えましょう!「緊急事態宣言」を許さず、憲法に規定された基本的人権、労働基本権を断固として行使し、労働者・市民の生活と権利を守る闘いを進めましょう!

 

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