全労協/ 介護ヘルパー立ち上がる / 新聞 2020年2月号

全労協介護ヘルパー立ち上がる / 新聞 2020年2月号

 


 

全国一般全国協ふくしま連帯ユニオン

介護ヘルパー立ち上がる

 

昨年の十一月一日、介護労働者である介護ヘルパー三人が国を相手取り、人間らしい働き方を求めて国家損害賠償訴訟を東京地裁に提訴しました。私は原告の一人です。

 

訪問介護の現場では長年にわたり、労働基準法が守られていないこと、そのため、訪問介護労働者が正当な賃金を受けられずに不利益を被っているという実態を明らかにし、労働に見合った対価の補償等を求めるものです。

 

「〇時間契約」で働く介護ヘルパーは、就労時間の補償がないため賃金保証もないまま、その時々に求められた時間だけ働いています。待機時間に対して賃金は支払われません。拘束時間は長いのに移動時間と待機時間のある出来高払いのため介護労働者の中でも最も低賃金で、月毎のシフトで勤務が決まるため収入も安定しません。

 

介護保険の改定により働き方が細分化され、四五分・三〇分・二〇分・二〇分未満の指定までもあります。短時間化されたケアには利用者の尊厳もなく利用者にとっても不幸なことです。

 

介護保険制度を規定する介護保険法は、人が人として働けない環境を法律として作った人権を無視した悪法です。一月二十日から始まった裁判の応援をよろしくお願いします。

 

(ふくしま連帯ユニオン・訪問介護ヘルパー佐藤昌子)