全労協/ 実習生除染作業で提訴 / 新聞 2019年10月号

全労協実習生除染作業で提訴 / 新聞 2019年10月号

 

実習生除染作業で提訴


 除染作業に従事させられた技能実習生が、会社に対して損害賠償請求訴訟をおこした。福島県郡山市の建設会社(株式会社日和田)で働くべトナム人技能実習生三人は、鉄筋施工、型枠施工の技能習得を目的に来日。しかし、長期間、郡山市本宮市での除染作業をさせられ、当時は避難区域であった浪江町での下水管工事にも従事した。契約した職種とはまったく無関係な除染作業や被ばく労働に、しかも必要な安全教育も十分に受けず、放射線被ぱくの危険性も知らされなかった。

 しかし、全続一労働組合との交渉では、会社は「謝罪も補償もしない」と開き直り、不当労働行為(不誠実団交)の救済を申し立てた東京都労働委員会でも不誠実な態度を続けたため、裁判提訴に至った。九月四日の記者会見は福島のテレビ各局などで報道された。技能実習生の除染作業は禁止されたが、四月から受入が始まった特定技能では、一転して容認されている。外国人労働者を危険な被ばく労働に投入し、使い捨てるようなことがあってはならない。

 

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