全労協/ 更衣時間で裁判闘争 / 新聞 2019年5月号

全労協更衣時間で裁判闘争 / 新聞 2019年5月号



静岡県共闘(郵政ユニオン) 
更衣時間で裁判闘争

郵政ユニオン静岡県協議会の三人の組合員が原告になって「更衣時間は労働時間だ」という訴訟を静岡地裁浜松支部に提訴したのは二〇一六年六月である。その後、八回の口頭弁論と六回の進行協議が行われた。現在、ボールは会社の手にあり、どのタイミングで「更衣時間を労働時間に組み入れる」という経営判断をするかである。 

職場は、人減らしのツケが回り、労働時間の境目が曖昧になり、ただ働きが顕著だ。そして、郵便配達などの基本的サービスがガタガタになり、サービス水準が切り捨てられていく。この裁判を提起した契機は、このような職場実態に警鐘を鳴らすと同時に、奪われた権利を取り戻すという目的もある。

御用組合JP労組は、黙して要求せず、会社と一体となり労働者をこき使うことしか考えない。この裁判に対しても「人手不足の折、些細なことを言うな」という声が聞こえるが、組合員が休憩を返上してまで配達を強制され、残業時間もまともに付けられないブラックな実態も、JP労組にとっては「些細なこと」なのである。労働時間の境目を明確にし、労働時間の権利を守るためにも、この裁判を負けられない。