全労協/ 第30回大会 報告 第1日目(9月30日) / 新聞 2018年11月号

全労協第30回大会 報告 第1日目(9月30日) / 新聞 2018年11月号



全労協新聞
より


全労協 第30回大会 報告
労働運動が秘儀しい状況の中
全労協が果たすべき課題は大きい
全ての労働者のための労働運動実現へ
仲間とともに邁進しよう!


第1日目(9月30日)

安倍改憲NO!を訴える


九月三十日から十月一日、全労協は第三〇回定期全国大会を開催した。当日、九月三十日は沖縄知事選の投開票日でもあり討議は緊張感溢れるものとなった。

松川副議長の開会挨拶の後、大会議長には国労から井村代議員、東京清掃労組から中里代議員が選出され議事に入った。(傍聴者を含めて一一〇人が参加)

金澤議長から挨拶が行われ「安倍政権が継続することとなった。憲法改悪攻撃を強め、働き方改革の強行成立など労働者への抑圧も強めて来るであろう。全労協の真価が問われている。本大会を成功させ安倍打倒に向けて奮闘しよう」と呼びかけた。

台風が直撃し、新幹線など交通手段が大幅に乱れ、社民党福島みずほ参議院議員、フォーラム平和・環境・人権の勝島事務局長などご出席をいただく事になっていた方々が大会会場に到着できないなど一部予定が変更となったが最初に新社会党を代表して長南書記長から激励の挨拶をいただき次に中小労組政策ネットワークの中村宗一共同代表からご挨拶をいただいた。続いて山崎道人、藤崎良三の両顧問からも挨拶をいただき、更に激励メッセージから全労連日本労働弁護団など二八通を紹介した。

中岡事務局長から第一議案(二〇一七年度経過報告と二〇一八年活動方針)が提起され、久保事務局次長から決算報告、会計監査報告は藤村妙子会計監査から行われ、二〇一八年度予算案を久保事務局次長から提案された。

争議報告と積極的提案

一日目は報告並びに質問を中心として討論が行われた。

上瀬代議員(ユニオンぜんろうきょう)
最賃闘争をもっと現場労働者の現況にフィットする訴え方を検討する必要があり、グッズなども工夫してほしい。また、地公法改定に関わる会計年度任用職員の発足では臨時職員のスト権制約など労働基本権を剥奪する動きでもあり、しっかり闘わなければならない。

小金井代議員(東京全労協
フジビ闘争は二月に和解が成立した。スラップ訴訟の敗訴など厳しい闘いが続いてきたが、社前座り込み闘争など当該の闘いと共闘会議に結集する多くの仲間の連帯・支援、韓国サンケン労組の激励などでもいただき、会社を包囲して勝利的和解を勝ち取ることができた。スラップ訴訟も実際的に無効にすることもできた。仲間の皆さんにお礼する。

竹林代議員(大阪全労協
沖縄県知事選が闘われている。沖縄の人々に連帯し、辺野古新基地検察阻止をしっかり闘おう。地方全労協意見交換会が行われたが今後の方向はどう考えているのか。また、JAL闘争はどのようになっているのか。また、全日建連帯労組関生支部に激しい弾圧が行われている。滋賀県警大阪府警の組織対策課、ヘイト集団も関わって攻撃が行われている。共謀罪を狙うものかとも言える。労働運動全体で反撃が必要である。

六五歳雇い止め裁判に最高裁が判決を示した。高裁判決からも後退した判決である。許せない。労契法二〇条裁判の高裁段階で判決が間近に迫っている。非正規差別を許さない闘いを強めていこう。メーデーを統一の方向で進めていただきたい。

江田代議員(全国一般全国協)
FAユナイテッド航空解雇撤回闘争へ支援をお願いする。11・2銀座デモを行う。

大椿代議員(大阪教育合同労組)
自民党杉田水脈議員のLGPTヘイトは許されない。財務省のセクハラ問題、伊藤詩織さんに対する性暴力への開き直りなど安倍政権の腐敗との闘いを闘おう。教育の国家統合も進められている。

佐々木代議員(全統一労組)
技能実習生が福島の除染作業に従事させられていることが発覚している。秋には新たな外国人労働者受け入れ制度が作られ、五十万人の受け入れが計画されようとしている。移住労働者の働く権利と人権をしっかり実現させる闘いが必要である。

土屋代議員(広島県労協)
技能実習生の権利を守る闘いは非常に重要である。駆け込み相談に対応してきた。いま、日立製作所の山口の工場で電気工として募集された技能実習生が新幹線の窓枠取り付け作業に従事させられている。技能実習とは全く関係のない作業で指摘されると解雇して帰国させようとしている。解雇予告手当のみ支払うと言っている。許されない。闘いの支援をお願いしたい。

瀧代議員(石油労組連絡会)
脱原発プロジェクトで活動している。被曝労災に罹患した「あらかぶ」さんの裁判を支援している。また、東電の刑事責任を問う裁判が進行し、年内に結審し年度内にも判決が予想されている。脱原発プロジェクトでは福島フィールドワークに取り組む。

一日目は九人の質疑討論が行われ、質問について中岡事務局長から地方全労協意見交換会の今後について、また柚木常幹からJAL闘争の現状について答弁が行われて討論は休会に入った。一日目の最後に西日本豪雨災害について全国から寄せられた支援カンパ(三五〇、〇〇〇円)を広島県労協の土屋代議員に手渡され、復興支援に使っていただく事になった。