安倍政権は「エネルギー基本計画」の閣議決定以降、原発再稼働に向けた動きを推し進めている。
三月十三日に開催された原子力規制委員会では、川内原発が「新規制基準」に基づく審査で合格の見通しが立つ原子炉との判断を示し、優先審査を決定した。
すでに薩摩川内市や周辺自治体では住民説明会が開かれ、六月十三日から始まる鹿児島県議会に於いても「再稼働に向けた合意形成」が進められようとしている。
こうした動きに対し、鹿児島県民の五九%が再稼働に不安を持っていると報道され、火山学者なども、桜島を始め、原発周辺の火山噴火が及ぼす影響を警告している。
過去の記録を隠し続けていた「九電」でさえ、敷地近くに到達した火砕流の痕跡を認めている。
オリンピック誘致のため汚染水問題で世界中にウソをついた安倍晋三は、東京電力福島原発事故の被害で苦しむ人々のいのちと暮らしを蔑ろにし、「世界中で最も厳しい基準に基づく再稼働」だと嘯いている。だがしかし、耐震対策は審査書類上の数値を引き上げただけで、実際の補強工事は何一つ実行されていない。いや、出来ないのだ。
五月二十一日、福井地裁は大飯原発三、四号炉の再稼働を認めない判決を下した。再稼働反対の声を上げよう。
(F)