13春闘西日本討論集会  全労協新聞 2013年4月号 1面から



2/23-24 13春闘西日本討論集会(広島) 90名を超える参加で大成功!

13春闘西日本討論集会
講演と討論で
共通の問題意識

広島で行われた今年の春闘討論集会は、きわめて有意義な集会であった。第一に挙げなければならないのは、全港湾中国支部と共同でこの春闘討論集会を打ち抜くことができたことである。第二に、小森龍邦氏の「日本の政治、経済を見る視点」と題する講演から、過去の流れから現在を知り、未来を見据えることができたことである。第三に、各地の闘いとその教訓から、いま現場で何がおきており、どのような問題、課題と直面しているのか、どのように局面を切り開いていかねばならないのかが明らかとなったことである。そして、何よりもが、集会を通じて共通の問題意識を持ち得たことはきわめて大きな成果であった。

小森氏は思想哲学に裏づけられた深い洞察力を持って、小選挙区比例代表制の持つ階級的意味を明らかにされた。すなわち、支配階級の意を受けた二大政党のみが生き残っていくという仕組みである。小選挙区制の下で、小政党とりわけ護憲政党が蹴散らかされていく必然性を指摘した上で、それでもなお敵を分散化させ、闘いを構築していく必要性が強調された。政治は単独で存在しているわけではなく、資本主義経済は歴史的行き詰まりに来ている。われわれは社会主義の未来を導かねばならないことが鮮明に示された。ただ、そのためにも「人間力」を形成し、磨きをかけなければならないと呼びかけられた。

いま、ともすると労働者階級としてのめざすべき理想が語られなくなり、あいまい化されている中で、小森さんの呼びかけは鮮烈であった。このような思想哲学の下で、さまざまに報告された闘いを組み上げていくことが重要であろう。

(土屋信三 広島県協)



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