働き方改革に対抗する非正規の闘い / 全労協新聞 2020年9月号

働き方改革対抗する非正規の闘い / 全労協新聞 2020年9月号

 


 

コロナ禍に地域・職場で奮闘する全国の仲間たち 


 

全国一般神奈川学習会

働き方改革
対抗する非正規の闘い


 八月四日、横浜・平沼レストハウス全労協の中岡事務局長を講師に招いて、「働き方『改革』攻勢に対抗する反転攻勢=コロナ禍の中小企業・非正規労働者の闘いと労組の任務」をテーマにした学習会が行われ、約三十人が参加。

 

 コロナ禍での労働現場の実態は、テレワーク・住宅勤務の広がりによって、労働時間管理の形骸化や個々の労働者間のつながり(連帯)が希薄になることで労働者の分断と孤立化か進行する将来を示唆しています。一方で在宅勤務ができないキーワーカー(エッセンシャルワーカー)が非正規や低賃金など劣悪な労働環境に置かれている実情が明らかになりました。

 

 労働者保護法制の撤廃・改悪によって労働者の団結を阻止し、結果使用者の言いなりにならざるを得ない労働者を生み出すことによって「世界で一番企業が活躍しやすい国」を目指すという安倍政権による働き方「改革」の真の狙いが、はからずもコロナウイルスの感染拡大によって証明されたと言えます。

 

 中岡事務局長の提起は、このような状況だからこそ、改めて労働組合の必要性と任務の整理を再確認する契機となりました。一部の弁護士や社労士事務所がオンラインの「労働組合」を名乗り困窮している労働者から解決金をピンハネする行為もはびこる中、個々の職場の問題、状況に即した継続的な粘り強い交渉を続けることができるのが労働組合の生命線です。また、労働法制、特に非正規労働者の待遇改善につながる「バート有期労働法」を活用した闘いへの共有を深めることができた学習会となりました。