https://en.wikipedia.org/wiki/International_Labour_Organization
Formation 29 October 1919
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https://www.ilo.org/tokyo/information/pr/WCMS_716987/lang--ja/index.htm
ILO創立100周年記念国会決議
ILO創設100周年記念決議を国会で採択
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2019年6月26日、日本の国会は、衆参両院において、ILO創設100周年を記念し、全会一致で「国際労働機関(ILO)創設百周年に当たり、ILOに対する我が国の一層の貢献に関する決議」を採択しました(衆議院決議 ・参議院決議 )。
本決議は、立法府が明確にILOへの貢献と未批准条約の批准を呼びかけたという点で、重要な意義を有します。
決議においては、1919年から始まるILOのこれまでの100年の歩みについて、ILO憲章やフィラデルフィア宣言 における社会正義の普遍的理念に触れながら、働くことに関わる基本的権利や三者構成主義の確立への尽力を評価しています。
その上で、中核的労働条約のうち日本が未批准の2条約 について批准に向けた努力を行い、既批准の条約についてもその確実な履行に向けた一層の努力を国際社会とともに行うことを確認しています。
本決議は、このほか、ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事) 、持続可能な開発目標(SDGs) 、仕事の未来 にも触れながら、日本国がILOにおいて果たすべき役割と責務の重要性を確認し、その理念の追求と実現のために最大限の貢献を行う決意を表明しています。
決議を受けて、根本匠厚生労働大臣は、政府としてもILOとの連携の一層強化、ILOの理念の追求と実現に積極的に貢献するとの政府所見を述べました。
田口晶子ILO駐日代表は、「決議は国会の強い意思表明であり、これを受けてパートナーとともに批准の促進に努力していきたい。また、決議を取りまとめたILO活動推進議員連盟(※ )に感謝したい。」と述べ、これを歓迎しました。
※ILO活動推進議員連盟:1988年設立、超党派の国会議員で組織されたILOの関連活動の推進を目的とする連盟
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http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_annai.nsf/html/statics/topics/ketugi190626-1.html
国際労働機関(ILO)創設百周年に当たり、
ILOに対する我が国の一層の貢献に関する決議案 (第一九八回国会、決議第七号)
本年、国際労働機関(ILO)は記念すべき創設百周年を迎えた。
第一次世界大戦終了後の千九百十九年に創設されたILOは、憲章前文に掲げる「世界の永続する平和は、社会正義を基礎としてのみ確立することができる」との普遍的理念の下、国際労働基準の策定や開発協力などの活動を通じ、労働条件や雇用環境の改善と向上、働くことに関わる基本的権利の確立に尽力し、着実にその歴史を刻んできた。
現在では世界百八十七もの国々が加盟するILOは、国連機関としては唯一、加盟国の政府、労働者及び使用者の三者代表によって意思決定と組織の運営が行われており、我が国を含め、加盟国内における三者構成主義の確立に大きな役割を果たしてきたことは特筆に値する。
ILOの原加盟国の一つであり、千九百五十四年以来常任理事国の地位を占めている我が国も、長年にわたってILOの重要な一翼を担い、国内外でILO活動の推進を積極的に牽引してきたところであり、国際社会からは今後のさらなる貢献が強く期待されている。
千九百九十八年に採択された「労働における基本的な原則及び権利に関するILO宣言」では、加盟国が尊重・遵守すべき四つの基本的権利に関する原則が定められ、それに対応する八つの基本条約についてその批准と履行に向けた国際的な努力が続けられてきた。我が国も、その取組に協力してきたが、八つの基本条約のうち、未批准の案件については、引き続きその批准について努力を行うとともに、既批准条約の確実な履行に向けても国際社会とともに一層の努力を傾注していかなければならない。
また、千九百九十九年に新たな戦略目標に位置付けられた「ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)」は、二千十五年に国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)でも目標の一つに掲げられている。今後、国際的な達成努力への貢献はもとより、国内においても働き方改革の達成目標と位置付け、「仕事の未来」をも見据えて国際社会をリードする取組を政労使の努力で実行していくことをここに確認する。
今後、グローバル化や情報化が一層その規模とスピードを増し、「働き方」の多様化や国内外の人の移動もスケールと複雑さを増していく。その中で、ILOの基本理念や国際労働基準、三者構成主義やディーセント・ワーク目標が果たすべき役割がますます大きくなることに鑑み、ここに本院は、改めて我が国がILOにおいて果たすべき役割と責務の重要性を確認し、ILOの次なる百年の発展と活動の展開に向け、これからも世界の加盟国と共にその理念の追求と実現のために最大限の貢献をしていく決意をここに表明する。
右決議する。
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https://www.sangiin.go.jp/japanese/gianjoho/ketsugi/198/190626-1.html
国際労働機関(ILO)創設百周年に当たり、ILOに対する我が国の一層の貢献に関する決議
令和元年6月26日
参議院本会議
本年、国際労働機関(ILO)は記念すべき創設百周年を迎えた。
第一次世界大戦終了後の千九百十九年に創設されたILOは、憲章前文に掲げる「世界の永続する平和は、社会正義を基礎としてのみ確立することができる」との普遍的理念の下、国際労働基準の策定や開発協力などの活動を通じ、労働条件や雇用環境の改善と向上、働くことに関わる基本的権利の確立に尽力し、着実にその歴史を刻んできた。
現在では世界百八十七もの国々が加盟するILOは、国連機関としては唯一、加盟国の政府、労働者及び使用者の三者代表によって意思決定と組織の運営が行われており、我が国を含め、加盟国内における三者構成主義の確立に大きな役割を果たしてきたことは特筆に値する。
ILOの原加盟国の一つであり、千九百五十四年以来常任理事国の地位を占めている我が国も、長年にわたってILOの重要な一翼を担い、国内外でILO活動の推進を積極的に牽引してきたところであり、国際社会からは今後のさらなる貢献が強く期待されている。
千九百九十八年に採択された「労働における基本的な原則及び権利に関するILO宣言」では、加盟国が尊重・遵守すべき四つの基本的権利に関する原則が定められ、それに対応する八つの基本条約についてその批准と履行に向けた国際的な努力が続けられてきた。我が国も、その取組に協力してきたが、八つの基本条約のうち、未批准の案件については、引き続きその批准について努力を行うとともに、既批准条約の確実な履行に向けても国際社会とともに一層の努力を傾注していかなければならない。
また、千九百九十九年に新たな戦略目標に位置付けられた「ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)」は、二千十五年に国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)でも目標の一つに掲げられている。今後、国際的な達成努力への貢献はもとより、国内においても働き方改革の達成目標と位置付け、「仕事の未来」をも見据えて国際社会をリードする取組を政労使の努力で実行していくことをここに確認する。
今後、グローバル化や情報化が一層その規模とスピードを増し、「働き方」の多様化や国内外の人の移動もスケールと複雑さを増していく。その中で、ILOの基本理念や国際労働基準、三者構成主義やディーセント・ワーク目標が果たすべき役割がますます大きくなることに鑑み、ここに本院は、改めて我が国がILOにおいて果たすべき役割と責務の重要性を確認し、ILOの次なる百年の発展と活動の展開に向け、これからも世界の加盟国と共にその理念の追求と実現のために最大限の貢献をしていく決意をここに表明する。
右決議する。
(猪口邦子君外七名発議)
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https://www.ilo.org/tokyo/information/pr/WCMS_716995/lang--en/index.htm
Japanese Diet Adopted ILO Centenary Resolution
On 26 June 2019, National Diet of Japan in both Houses of Representatives and Councillors, unanimously adopted "Resolution concerning Japan's further contribution to the International Labour Organization (ILO) on the commemoration of the centenary of its foundation".