全労協 第30回大会 報告
労働運動が秘儀しい状況の中
全労協が果たすべき課題は大きい
全ての労働者のための労働運動実現へ
仲間とともに邁進しよう!
第2日(10月1日)
佐々木代議員(全統一労組)
諸隈代議員(全水道東水労)
秋の臨時国会で水道法の改正案が審議される予定である。コンセッション方式(事業の運営権を民間に託す)で民営化が進もうとしている。施設の老朽化が進んでいるが、安易なコンセッション方式では水道料金の高騰などが予想される。市民・住民と都の討論をしっかり積み重ねてしっかり対応していきたい。
竹林代議員(大阪全労協)
青野稔(東京全労協)
公共交通の破壊が進んでいる。人員削減で事故も多発している。全自動バスの実証実験も進められようとしている。安全安心と公共交通の確保、労働者の権利保護の闘いが求められていく。西武バスでは分社化子会社化によって賃下げや退職金引き下げ、休日も取れない事態が進もうとしている。
上瀬代議員(ユニオンぜんろうきょう)
関口代議員(国鉄労働組合)
交通ユニオンに参加し、労働相談に積極的に関わっている。東京福祉大学の争議ではスラップ訴訟攻撃が行われている。しっかり反撃していく。公共交通の維持の闘いが重要。地方の無人化・切り捨てが進んでいる。JRでは下請けが拡大し、回らなくなっている。技術継承もままならない。下請けの労働者と信頼関係を作り運動をしっかり作っていきたい。横田基地にオスプレイ配備に反対する闘いに取り組んでいる。東京全労協と連携して闘いを強めていきたい。
西山代議員(大田区職労)
青年委員会の活動に各労組はもっと協力してほしい。また、常幹の交流を活発化させ家族ぐるみの運動や地域運動、住民運動との連携の場を拡大してほしい。
瀧代議員(石油連絡会)
三、〇〇〇万円で出発したSLU基金が争議の勝利支援に役立っている。もっとSLU基金の活用して争議を勝利しよう。また、退職者が増えているが活動の場を求めている。OB・OGの活動の場として全労協を横断した退職者会などを検討してほしい。
労働運動の作りかえを!
以上の討論を受けて中岡事務局長から
①多くの争議を抱えているがしっかり支援体制を強化して確実に勝利を勝ち取るために本部も全力を挙げたい。
②19春闘の準備を急ぐと共に、最賃闘争ではもっと職場議論を活発化させるためのグッズなどの準備を充実させたい。
③会計年度職員問題は非常に重要である。公務公共サービスをしっかり官民共闘によって維持するためにも学習を行うと共に、共同で非常勤公務員の処遇改善を闘って行きたい。
④外国人労働者問題ついて、この秋の臨時国会で新制度へ向けた入管法の改定が予定されている。何よりも同じ労働者として働く境遇をしっかり整備させる運動に取り組みたい。また技能実習生に対する人権無視や未払い賃金を許さない闘いを全国で連携しながら進めていく。二〇一九年には移住連などが主催する外国人労働者の権利拡大を求める全国フォーラムが東京で開催される。協力していきたい。
⑤セクハラやハラスメントを許さない闘いが重要になっている。日本労働弁護団はハラスメント許さない法律制定運動を呼びかけている。協力して進めたい。
⑥来年の天皇制代替わりを利用した天皇制攻撃が行われている。日の丸君が代、元号強制を許さない闘いと共に、戦争責任やアメリカによる沖縄統治を許した天皇制についてもしっかり歴史として批判する作業が必要と考えている。
新役員体制を全体で確認
大会は事務局長の集約を受けて議案の採決に入り、全員一致で採決が行われた。
役員選考委員会から和田委員長より選考委員会一致で金澤議長の退任と新議長に都労連・東水労選出の渡邉洋委員長の推薦を含む新役員体制(別表)が報告され、全員で確認された。
役員選出後、決議と大会宣言の採択に移り、
③八時間働けば暮らせる社会、ディーセント・ワークを実現し、労働法制改悪に反対する決議
と大会宣言を満場一致で確認が行われた。
全ての討議が終わり、金澤前議長、和田前副議長から退任の挨拶を受け、新役員を代表して新たに議長職を勤めることとなった渡邉洋議長、並びに中里副議長から就任の挨拶を受けた。渡邉議長は「日本の労働運動が厳しい状況の中で、全労協が果たさなければならない課題は大変大きく、重たい。正規、非正規、外国人労働者、全ての労働者のための労働運動実現に邁進したい。協力を要請する」と決意が表明され全員で団結ガンバローで全ての日程を終了した。