全労協/ 全労協組織化合宿 / 全労協新聞 2015年7月号

全労協/ 全労協組織化合宿 / 全労協新聞 2015年7月号


全労協
http://www.zenrokyo.org/

全労協新聞
http://www.zenrokyo.org/simbun/sinbun.htm



全労協組織化合宿

組織化に伴う
成果も困難も議論



五月二十四~二十五日、今年で第十回目を向かえた全労協・組織対策(中小・争議)部主催の組織化合宿は「安倍政権の雇用破壊に立ち向かう労働運動を!」をテーマに、昨年に引き続き田端博邦教授の講演と四つの現場報告を受けて開催された。

「安倍雇用改革と労働運動」と題された講演では、「改革」が四、五年の中期的な視点に立った基盤固めとして想定されている事。その目標は「強国ナショナリズム」を支える「グローバル競争に勝ち抜く筋肉質の日本経済にする」事で、社会保障や雇用保障といった「ぜい肉」をそぎ落とし、グローバル企業の利潤追求のみに特化した環境整備にあり、雇用環境の劇的な破壊。更なる格差社会を招来せずにはおかない事などが示された。また、ヨーロッパの労働運動と比較して、労働時間や平等原則などで遅れている日本の実態が報告され、企業の枠を超えた団体交渉の可能性を追求し、グローバルな運動を構築する必要性が指摘された。

現場報告では①東京東部労組フロラシオン青山支部の闘い、②清掃労働者の現状、③ケアワーカーズユニオンの組織化と介護労働者の現状、④東京における水道・下水道事業委託問題、管理団体労働者の実態と組織化に向けた取り組みについて報告された。スクリーンに映された東京東部労組メトロコマース支部ストライキの様子や、辺野古派遣団の奮闘の様子と共に、闘う現場の状況が伝えられた。

総括質疑では、それぞれ現場によって異なる組織化に伴う困難さが話されたが、その解決のためにもテーマの絞り込みや、合宿の持ち方自体も再考すべきとの指摘があった。