「表現の不自由展かんさい」 / 全労協新聞 2021年9月号

「表現の不自由展かんさい」 / 全労協新聞 2021年9月号

 


#全労協

 

大阪全労協

「表現の不自由展かんさい」
様々な運動の連帯で開催


 七月十六日~十八日、エル・おおさかにおいて、「表現の不自由展かんさい」が開催されたことは、こ存じの方も多いと思います。

 このイベントの実行委員会は、「慰安婦」問題・「日の丸・君が代」問題・教科書問題・在日朝鮮人問題など、様々な課題に関わる関西の市民によって構成されていました。

さらに、大阪全労協・おおさかユニオンネットワークなどに結集している労働組合」にも組織的な協力が呼び掛けられました。

 実施の三週間前に、会場の指定管理者から「使用取消」の連絡を受けるという、予想外の攻撃もありましたが、弁護団の迅速な対応で大阪地裁に差し止め請求を行い、地裁も短期問で「会場側の処分を執行停止とし、実行委員会に会場の使用を認めること」を決定しました。さらに相手方の即時抗告・特別抗告もありましたが、いずれも地裁判決を支持したため、指定管埋者や警察とも実施に向けて具体的な打ち合わせができました。様々な妨害をはねのけて企画を成功裏に終えることができたことは、今後の運動にもおおいに活かすことができると思います。

 その過程で、様々な市民団体が、会場の指定管埋者や大阪府に対して抗議文を提出したり、使用取り消しの経過に関する情報公開を大阪府にしたことも大きな力になりました。この企画の成功は、大阪(かんさい)の様々な反差別・反権力運動の目然発生的な連携と連帯にあったと言っても過言ではありません。

 会場の指定管理者が「使用取消」を決定した過程が、事後の情報公開で明らかになってきています。「知事レク」と称される場で吉村大阪府知事の意見への忖度として「使用取消」か決定されたことなどが、今後追及していく課題としてあります。

 (大阪教育合同労組委員長 増田俊道)