全労協/ 労働委員会は実効性ある命令を / 新聞 2020年3月号

全労協労働委員会は実効性ある命令を / 新聞 2020年3月号

 


 

大阪全労協(大阪全労協顧問福田徹矢)

労働委員会は実効性ある命令を

 

全労協全国一般東京労組合潰しと闘い労働委員会で時間をかけて是正命令を勝ち取っても、会社は命令を紙切れとしてしか扱わないケースが多い。手交文を封筒に入れことづけてきたりしたこともある。今介護労組のヤマキ支部では、会社は確定した命令にもかかわらず、命令に「謝罪」がないため謝罪を拒否し続けている。「労働委員会が不当労働行為と認めた。今後は繰り返さない」という手交文の文言は、会社の責任に対する自覚を求めず、「繰り返さない」という文言にもかかわらず、違う形で今後も繰り返される懸念が多い。

 

一九八〇年頃までは、責任を認め謝罪し、掲示せよ、との命令が多く出されていた。何に遠慮したのかそれ以降急激に労働委員会が自己規制し、中途半端な命令で自らの命令の権威と実効力を弱めている。それでも二〇一六年から三年間毎年一件ずつであるが「謝罪」を命じた命令も出ている。出せないわけではないのであり、私たち組合も、命令を勝ち取ることだけに意識をとらわれず、会社に不当労働行為をやめさせる力のある命令獲得に努力すべきとも思う。そのため、謝罪のない手交文は受領を拒否し、できれば再審査申立てて、きちんとした命令を求めていこう!