静岡県共闘 地労委で勝利命令 / 全労協新聞 2021年5月号

静岡県共闘 地労委で勝利命令 全労協新聞 2021年5月号

 


#全労協 

コロナ下で働き闘う労働者・労働組合

 

静岡県共闘・遠州労働者連帯ユニオン

不当労働行為救済の地労委で勝利命令


 静岡県浜松市の㈱伊藤車輛では、自動車事故や故障の救援を行うロードサービス部の休憩時間は三時間とされ、その内の二時間は、顧客からロードサービスの依頼があればすぐ出動しなければならない"待機時間"となっていた。

 団体交渉で「待機時間は労働時間だ」と、会社に割増賃金を支払うよう要求したが、会社側は応じなかったため、浜松労基署に対して、残業手当未払い(労基法三七条違反)の申告を行い、不払い残業分を全額支払わせた。

 しかし会社は、その報復として、中心となってたたかったAさんを、ロードサービスの従業員らと切り離して組合の影響力を削ぐために、本社へ強制配転させたうえ、AさんとBさんには、一時金減額の不利益を与えた。

 これに対して、遠州連帯ユニオンは、二〇一九年十一月、静岡県労働委員会に対して、不当労働行為救済申し立てを行い、一年間の労働委員会闘争を自力で闘い、本年三月二十五日、①人事異動撤回し原職復帰、②一時金不足分の支払い、③謝罪文の手交など、ほぽ一〇〇%に近い勝利命令を勝ちとった。

 小さなユニオンでも、地域の仲間とがっちりスクラムを組めば勝てるということを証明した。

静岡県共闘議長 鈴木英夫