静岡ふれあいユニオン / 全労協新聞 2016年8月号

静岡ふれあいユニオン / 全労協新聞 2016年8月号



全労協新聞
より


静岡ふれあいユニオン
外国人・日本人労働者が団結して組合結成



 静岡市駿河区東新田にある「興和産業」に働く、日本人、外国人労働者約三十人が、「興和・グローバルユ二オン」を結成した。

 会社は、不二電子工業株式会社との間に、請負契約を結んでいる。しかし、工場内に自社の管理所有物は一切なく、朝礼は、不二電子の労働者と混在して行なわれ、指揮命令権は、会社にはまったくない。典型的な偽装請負だ。

 さらに興和の労働者には、雇用、労災保険年次有給休暇などは無緑であり、職場では、セクハラ、パワハラ--男たちが肩で風切って歩いている。業務の都合によって、休業を強いられても休業補償されることもない。

 ここで働く静岡ふれあいユニオン執行委員であるSは、職場を改善しようと、労働局など労働行政機関に足繁く運び、会社を告発するとともに、ユニオン執行委員であることを公然化し、団体交渉を開催させるなどの闘いを通じて、職場の仲間の信頼を勝ち取り、六月十九日のユニオン結成につなげた。

 七月十七日、静岡労政会館で「結成報告・激励集会」が、四四人の参加で開かれた。ユニオンからは、パワーポイントを使ってリアルに「興和産業の正体」が暴かれていった。

 静岡中部地区労、静岡県共闘、弁護士、市会議員ら地域の仲間からの熱い激励メッセージを受け、ユニオンは、職場を拠点として闘う意思を打ち固めた。

 翌十八日には、第一回団体交渉が開かれた。会社側は、代表取締役以下管理職か出席し、代理人も一人増員され、ユニオンに対する危機愚を露わにした。

 団交では、「ユニオン(組合員)に対する差別、支配介入をしない」などの労使間ルールが確認された。しかし、会社は紛争の早期解決への姿勢を示したものの、今までの労働法違反について一切、認めようとはしなかった。

 ユニオンは、職場の過半数を制していることを背景に、職場闘争を強化していく。