全労協/ ストで雇用確保へ前進 / 全労協新聞 2015年5月号

全労協/ ストで雇用確保へ前進 / 全労協新聞 2015年5月号


全労協
http://www.zenrokyo.org/

全労協新聞
http://www.zenrokyo.org/simbun/sinbun.htm


●全国一般東京東部労組
ストで雇用確保へ前進



東京メトロ売店非正規労働者でつくる全国一般東京東部労組メトロコマース支部は、今年三月末に六五歳定年制で雇い止めされた非正規労働者の雇用を確保するため、三月二十四~二十七日の四日間連続で東京メトロ本社前に座り込み、四月一日は終日ストライキを決行した。

座り込みは連日午前八時半から午後五時半まで実施。現場はビル風と日陰のため極寒だったが、沖縄・辺野古の反基地闘争で歌われている『座りこめここへ』をみんなで歌い士気を高めた。四日間で参加者は延べ約二六〇人に達した。

スト当日、支部と支援者ら約一四〇人は東京メトロ子会社で直接の雇い主メトロコマースの会社ロビーに座り込んだ。約二時間にわたり支援者から連帯のアピールを受け、『座りこめここへ』を何度も歌った。一歩も引かない陣形にようやく会社側が支部組合員らを社内に招き入れ、「六五歳以降の雇用はやる」と回答。四月十七日の臨時団交で、駅でのグッズ販売などの新たな仕事を初めて組合側に提示した。

これまで正社員との賃金差別の結果、貯金も年金も少なく退職金ゼロの非正規労働者が次々と定年退職に追い込まれてきたことを考えると画期的な対応と言える。ただし雇用が確定するのは面談を経て雇用契約書を締結してから。雇用を希望する非正規労働者に「適性がない」といった理由で排除するのではないかという危惧がある。そのような事態になれば、ただちに抗議行動を行っていかなければならない。そして、支部は何よりも非正規労働者への賃金差別をなくす闘いを今後全力で進めていく決意だ。

(須田光照全国一般東京東部労組書記長)