最低賃金14-84 8/1 田村大臣閣議後記者会見概要 20年までに時給平均1千円堅持

最低賃金14-84 8/1 田村大臣閣議後記者会見概要


田村大臣閣議後記者会見概要
(H26.8.1(金)10:46 ~ 11:07 省内会見室)



ア) これまでの田村大臣閣議後記者会見概要

最低賃金14-68 7/15 田村大臣閣議後記者会見概要

最低賃金14-47 7/1 田村大臣閣議後記者会見概要 ~最低賃金



イ) 関連記事

最低賃金の政府目標、20年までに時給平均1千円堅持へ
山本知弘
2014年8月1日19時37分



ウ) 8/1 田村大臣閣議後記者会見概要

(記者)
 ちょっと日が空いてしまいましたが、最低賃金の目安額が示されまして、16円ということに。生活保護との逆転現象も解消されまして、これについて大臣の受け止めをお願いします。
(大臣)
 今般、この目安を参考にそれぞれ地方でお決めをいただくわけでありますが、目安ということになれば、これは最低賃金生活保護との逆転現象を全都道府県で解消できるということになるわけであります。労使で熱心に、真摯にいろいろと検討していただく中において、今般の平均16円という最低賃金の引上げの基準が決まってきたわけでございますので、それに関しましては心からそれぞれ労使とも、我々感謝をさせていただきたいというふうに思っております。16円という金額は去年よりも基準としては高いわけでございます。もちろん、以前から申し上げておりますとおり、労働市場は非常にタイトになっております。有効求人倍率が1.10倍と先ほど御報告申し上げましたが、そのような状況でございますから、非常に賃金が上がりやすい状況であるわけでありますが、しかし、16円という金額を考えますと、中小零細にとってみればそれだけの最低賃金の引上げに対応しただけの、それぞれの経済環境といいますか、利益の出るための環境というものが必要なわけでありまして、そういうような環境を作っていくのは政府の役割でございますから、しっかりとこれからも景気回復等々に取り組んでいかなければならないというふうに考えております。いずれにいたしましても、経済の好循環にとりましては、所得の増加というものが非常に重要なファクターであることは確かでございますので、これからも好循環の流れを続けていくように、厚生労働省としても最大限努力をしてまいりたいというふうに考えております。

(記者)
 冒頭の最低賃金のことでうかがいたいんですが、最低賃金は全国平均で16円の引上げになりましたけれども、地域ごとに見ると最も高いAランクでは19円上がる一方で、最も低いDランクは13円ということで、都市部と地域の格差が今回は結果的には目安どおりだと広がるという結果になります。好循環のためには都市だけではなくて地域の引上げというのも必要かなと思うんですけれども、そういった都市部と地方の格差が広がるかもしれないということについてはどういうふうにお考えでしょうか。
(大臣)
 それも踏まえて、いろいろと労使で御議論があったんだと思うんです。確かに地域間で最賃の格差が広がるという、広がり続けるといいますか、どんどん広がっていくというのはあまり日本の国全体の中ではよろしくないことであろうという考え方がある一方、やはり都会と地方では雇用環境が違っているのも事実であります。有効求人倍率等々、失業率等々を見ても全国的にかなりの差があるのも事実であります。そういうところを慎重に御議論いただいた中で、今回のような御結論をお出しをいただいたということでございますので、問題点は問題点として踏まえながら、両方面ですね。今言いました2つの問題点といいますか、それを踏まえながら、我々としては今回の審議会の報告といいますか、御結論というものを真摯に受け止めたいというふうに考えております。

(記者)
 関連してもう1問。今、政府としては、前の政権の時の合意ではありますけれども、政労使の合意で2020年までのなるべく早い時期に、最低賃金を全国平均で1,000円、最低で800円にするという目標を掲げてます。ただ、実質的に今回が目安どおりの引上げがあっても最低賃金が全国平均で780円ということで、2020年までの残り6年の間に全国平均を1,000円まで上げようと思うと、平均額を40円近く毎年これから上げていかなければならないということになります。1,000円、800円という目標について今後見直される考えがあるのか、あるいはそのまま目標は目標として置いていかれるのか、そこは大臣はどのようにお考えでしょうか。
(大臣)
 そうですね、当然、平均の最低賃金1,000円というような状況を実現しようとすれば、それだけの経済環境にもっていかないと、何でもいいから上げるという話になれば、今度は逆に国際競争力やいろんな問題が出てくるわけであります。我々も今、そういう目標をですね、これは前政権の時にお作りになられた目標でありますが、我々としてもそれを引き継いでおるというところがありますので、そういう経済環境を目指すよう努力をしていくということであろうと考えます。
(記者)
 確認ですけれども、1,000円、800円という目標は堅持するということでよろしいわけですね。
(大臣)
 まだ放棄しておりませんので、引き継いでおるということであります。



(F)