最低賃金13-36 兵庫最低賃金意見書 1

最低賃金13-36 兵庫最低賃金意見書 1 

最低賃金13-24 7/24 兵庫に最低賃金意見書を提出

で紹介した兵庫最低賃金の意見書全文

他地域とはだいぶ違う内容になっています。(笑)
毎年、加筆修正で意見書・異議申出書を提出しています。
今年の大きな加筆部分は、
2.兵庫労働局における最低賃金問題の後退に対して、最低賃金審議会からの積極的な働きかけを」
「③ 国連・社会権規約委員会が、「最低賃金…上昇する生活費に満たない」と懸念を表明」
⑤ 安倍政権下で物価は上昇しており、最低賃金の大幅な引き上げが必要
などです。(その他にも、こまごま加筆修正部分はありますが)


その1


兵庫県最低賃金の改定審議にあたっての意見書


 兵庫県最低賃金改定にあたって、最低賃金法第25条5項、同施行規則第11条1項に基づき意見表明します。(2013年7月3日付「最低賃金の改正決定に係る関係労働者及び関係使用者の意見聴取に関する公示 兵庫労働局一般公示第83号」に対する意見書)


1.兵庫県最低賃金を、「労働者が健康で文化的な最低限度の生活を営む」ことができる賃金、「労働者の生活の安定、労働力の質的向上」に値する最低賃金に引き上げること。
  そのため、時間給を1200円以上にすること。


【趣旨】

 非正規職労働者・ワーキングプアと呼ばれる労働者、低賃金で働く労働者が増大し、賃金の最低限を保障するセーフティネットとしての最低賃金の役割は、ますます大きくなっています。
 低賃金労働者が「健康で文化的な最低限度の生活を営む」には、最低賃金の大幅な引き上げが急務です。
 
 2013年7月4日、厚生労働省が発表した「2012年国民生活基礎調査」の結果で、非正規職は38.9%、非正規職の平均所得は約125万円、生活が「苦しい」世帯は6割を超えたとのこと。【資料1】
 7月12日に総務省が発表した「平成24年就業構造基本調査結果」では、非正規職38.2%で、非正規職が2000万人を超えました。この調査結果に対し、7月19日付神戸新聞社説は「雇用対策/不安定化の現実見据えて」で「格差拡大や少子化の大きな要因である雇用の不安定化にどう、歯止めをかけるのか」と、選挙に合わせて政治家に問うています。歯止めのためには、雇用の安定と共に、賃金・最低賃金の引き上げが必要なことは明らかです。【資料2】


【資料1】
6割は「生活苦しい」=2年ぶり所得増加も-厚労省調査 

【資料2】
非正規社員比率38.2%、男女とも過去最高に 





1.審議委員の皆さん自身が、「健康で文化的な最低限度の生活を営む」ことができる賃金、「労働者の生活の安定、労働力の質的向上」に値する最低賃金を念頭に置いて、議論をしてください

 最低賃金に関する議論については、審議委員の皆さん自身が「健康で文化的な最低限度の生活を営む」(憲法25条)ことができる賃金、「労働者の生活の安定、労働力の質的向上」(最低賃金法第1条)に値する最低賃金を念頭に置いて、議論をしてください。
 審議・答申に当たっては、審議委員の皆さんが、1年間、その最低賃金の額のみで家族の生活をまかなうつもりで審議してください。1000円でも、健康で文化的な生活は難しく、1200円で何とかというのが現実です。
 非正規労働者ワーキングプアの声に耳を傾けてください。「賃金の低廉な労働者」にとっての最低賃金の持つ意味を十分に踏まえ、審議を行ってください。



(神戸)