全労協/ 第30回大会で新体制確立 / 新聞 2018年11月号

全労協第30回大会で新体制確立 / 新聞 2018年11月号



全労協新聞
より


全労協 第30回大会で新体制確立

小さくまとまることに満足せず
多くの仲間と大きな隊列を作り
私たちの運動の網を拡げよう!




 「働き方改革関連法案」をめぐる闘いでは、与党の占める議席が圧倒的多数という状況下で、法案の改立を阻止することはできなかった。しかし、各労働団体との共闘を不十分ながらも実現し、立憲野党各党、労働弁護団、過労死家族のみなさん、学者らと連携を深めながら、国会の内外を貫く闘いを繰り広げ、法案の欺まん性を明らかにすることができた。この闘いの中での全労協の立ち位置は、幅広い共闘の要石として重要だった。

 これから、高プロ制を導入させない各職場での闘いが始まる。日常の活動を通じての闘いが問われることになる。虚偽データが発覚して今回法改正から外れることとなった裁量労働制拡大については、早速、次の法案準備に向けた動きもあるようだ。そんな中で三菱電機での労災隠しが新たに発覚した。引き続き、労働者の命と生活を守る闘いに取り組んでいかなければならない。


闘いの結集軸に


 私たちは、春の労働法制改悪阻止全国キャラバンの取り組みを通じて、地道に日常活動に取り組む、地方の多くの労働組合と新たに出会った。東京でも、既存の枠組みの運動では決して十分ではないと感じている多くの労組と、国会前をはじめ様々な場面でスクラムを組んできた。この経
験を、労働運動の新しい展望につなげていきたい。

 一方で、全労協労働運動の直面する現実は極めて厳しい。加盟組合数は頭打ち、また、それぞれの単組で組合員数の伸び悩みや減少が続いており、客観的指標で見る限り、社会的影響力は極めて限定的だ。しかし、全労協に求められている役割が色穏せているわけでは決してない。この国の政治・経済状況や、労働運動の置かれた状況は、全労協発足当時から様々変化しているが、それでも引き続き、当たり前の闘う労働運動をどう守り育てていくのか、その結集軸に全労協がなり得るのかが問われている。

 小さくまとまることに満足せず、もっと多くの仲間と関わり合い大きな隊列を作ることを展望する必要がある。毎日まじめに、組合員の不安や疑問に向き合い、相談活動を続け、経営側にぶつけている労働組合が、全労協の外にもたくさん存在する。そうした仲間と共に運動を推進していけるよう、私たちの運動の網を拡げたい。

 労働者を取り巻く状況が激動する中で、全労協議長職を引き受けることとなった。自分の力量では持て余してしまいそうだか、全労協に結集する皆さんの支えを糧に、与えられた任務を全うしていきたい。