全労協/ 止めよう!東海第二原発 / 全労協新聞 2018年8月号

全労協止めよう!東海第二原発 / 全労協新聞 2018年8月号

各地で脱原発の闘い

●止めよう!東海第二原発
延長運転の資格なし

東海第二原発は、運転開始から四十年を経過する老朽原発である。七月四日、原子力規制委員会は安全上の技術的問題はクリアされたとし「設置許可変更申請」を認めた。しかし、「住民のいのち」に関わる問題は審査過程においても隠され、未解決である。

東海第二原発は3・11で被災し、冷温停止まで三日半を要した。全長一四〇〇キロのケーブルの内、難燃性に替えるものは一部であり、ケーブル火災の危険性は解消されていない。水素爆発を防止するため、建屋に設置する巨大なドアの実証試験では、開閉時にチェーンが切れる。五〜八センチの隙間が生じる等お粗末な実態が明るみに出た。

また、隣接する「再処理施設」との複合汚染事故が考慮されず、原発と再処理施設の津波高、地震動にも食い違いが見られる。再処理施設内の「高レベル放射性廃液」が沸騰爆発すれば、首都圏全域の住民が避難対象となる。

許せないのは、原電には原発の安全性を確保する経理的基礎が無いという事。原電は六ヶ所再処理工場への支援や、敦賀原発の用地整備費に投資したことにより、財務状況が悪化し、賠償責任も果たせない東電からの資金支援で東海第二を動かそうとしている。東電としても見返りとして東電東通原発への共同出資計画に原電を引き入れることが容易になるであろう。東海第二をとめる闘いは、安倍政権のエネルギー基本計画に抗し、プルトニウムを溜め込む核燃サイクルをやめさせ、原子力政策を根本から改めさせる闘いでもある。

五月二十一日、村上達也元東海村村長、鎌田慧さんらの協力で結成された「とめよう!東海第二原発首都圏連絡会」の署名にご協力願います。

(郵政ユニオン脱原発プロジェクト沼倉潤)