核のゴミ処理は不可能 / 全労協新聞 2017年9月号

核のゴミ処理は不可能 / 全労協新聞 2017年9月号


全労協
http://www.zenrokyo.org/

全労協新聞
http://www.zenrokyo.org/simbun/sinbun.htm
より



静岡県共闘
核のゴミ処理は不可能



原発を巡っては多くの問題点が指摘されている、とりわけ福島での事故以来いろいろな観点から全国民的な課題として論議され、それが今や原発再稼働是か否かの論議に集中されている。一つに「核のゴミ」(使用済み核燃料)問題がある。八月二十六日、静岡労政会館においてこの点に絞り、「浜ネット」主催により学習会が開催された。講師は「たんぽぽ舎」副代表の山崎久隆氏。

核のゴミ問題については、ウランの平和利用と称し原発建設当初から問題とされていた。いわゆる原発は「トイレなきマンション」と称されたが、科学の発達によりそのうち何とかなるだろうと次々と建設してきた。しかし、なんの解決方法も見つからず今や日本だけでなく、世界中で頭を抱えている状態である。

難点は、十万年以上の長期にわたり管理しなければならないということであり、果たして十万年も人類が生存しているかどうかも不明である。

原発推進または反対するにしても核のゴミの処理問題は避けて通れない重要な問題である。講師の意見は、日本には「地中処分」の適地はない。

半地下に乾式貯蔵方式により「十万年お守り」をしていく以外にないとのこと。

一方で再稼働により核のゴミを出しながら、核のゴミ問題の国民的議論などできようはずがない。原子力政策を改め、原発と手を切る政策に転換することが前提だ。