非正規労働者に対する差別と偏見を許さない / 全労協新聞 2017年7月号

非正規労働者に対する差別と偏見を許さない / 全労協新聞 2017年7月号


全労協
http://www.zenrokyo.org/

全労協新聞
http://www.zenrokyo.org/simbun/sinbun.htm
より



郵政産業ユニオン

非正規労働者に対する
差別と偏見を許さない



郵政ユニオンの17春闘要求に対して、会社側は「経営環境の悪化」を理由に、ベアゼロ、時給アップゼロ、均等待遇要求ゼロのゼロゼロ回答を行ってきた。この回答は「年収ベースでの賃上げ」という経団連の「経労委報告」にも反し、企業としての社会的な責任をも放棄したものであり、ますます、ストライキの正当性が際立つのだ。

郵政の職場にはこの四月から、「無期転換ルール」がスタートした。六カ月の反復更新が通算五年を超えたとき、労働者の申込みにより、無期転換できる労働契約法上のルールであるが、賃金をはじめとしたあらゆる労働条件は、有期契約時と同一の低待遇のままであり、正社員との大きな処遇格差は放置され固定化されたままだ。

そのうえで、圧倒的な数の非正規労働者を雇用する郵政職場における労契法二〇条裁判の行方は極めて重要であるが、全日建連帯労組長澤運輸事件の高裁判決や、東京東部労組メトロコマース事件の地裁判決を見る限り、決して楽観できない状況となっている。正社員は「有為」で、非正規労働者は「有為ではない」という根深い差別と偏見に満ちた非正規労働者に対する不当判決を絶対許さない。

安倍政権は、「同一労働同一賃金」などと言って非正規労働者を取り込もうとしているが、非正規労働者の組織化によって、この二枚舌を暴露しよう。

静岡県共闘ニュース)