全労協/ 橋下市長が謝罪して退任 / 全労協新聞 2016年2月号

全労協/ 橋下市長が謝罪して退任 / 全労協新聞 2016年2月号


全労協
http://www.zenrokyo.org/

全労協新聞
http://www.zenrokyo.org/simbun/sinbun.htm
より


2015年を上回る大衆闘争で
安倍政権打倒の闘いをつくろう!


橋下・おおさか維新と闘う大阪教育合同労組


橋下市長が謝罪して退任
団交拒否事件で中労委和解




橋下市長の任期最終日となった二〇一五年十二月十八日、大阪教育合同労組と大阪市は中労委で団交拒否事件の和解を行いました。

和解条項には、大阪市は二〇一一年度卒業式「日の丸・君が代」団交申入れ以降の紛争が長期にわたって継続したことについて遺憾の意を表明すると記載され、これを橋下徹市長名で受諾しました。

和解を受けて、大阪市東京地裁に係属している中労委命令取消訴訟を取り下げ、組合は大阪府労委に係属している二〇一三年度団交拒否事件を取り下げました。そして、今後は団交拒否を行わず、良好な労使関係の形成に努めることが確認されました。

地方自治体が訴訟や和解を行う場合には議会決議が必要となります。今回の和解にあたり、中労委・組合・市教委の連係プレイで、橋下市長退任前日の市会決議、最終日の調印が実行されました。反組合的な橋下市長が組合に謝罪して退任するシナリオの実現でした。

大阪市が卒業式「日の丸・君が代」団交を拒否したのは管理運営事項だという理由でした。しかし、府労委・中労委ともに労働条件にかかわる義務的団交事項であると判断しました。

今回の和解によって、市も団交事項と認めました。それは、管理運営事項は団交事項でないとする大阪市労使関係条例の実質的な否定です。

二〇一四年度から組合及び大阪支部は卒業式「日の丸・君が代」団交を成立させてきました。その中で市教委は「起立・斉唱」が労働にあたると認めました。今回の中労委和解はこの事実の法的確認です。

今年度の団交は、これまでの団交実績に中労委和解を積み重ねて行うことになります。橋下維新によって崩壊させられた、労組法をはじめとした「法の支配」の復活の始まりです。

(山下恒生 中労委大阪市事件代理人