全労協/ 労働法制改悪と戦争法 / 全労協新聞 2016年2月号

全労協/ 労働法制改悪と戦争法 / 全労協新聞 2016年2月号


全労協
http://www.zenrokyo.org/

全労協新聞
http://www.zenrokyo.org/simbun/sinbun.htm
より



2015年を上回る大衆闘争で
安倍政権打倒の闘いをつくろう!


私の主張

労働法制改悪と戦争法
静岡県共闘事務局長 福田哲久


一昨年七月に亡くなった私の父は、昭和二年の生まれで、検査年齢が十七歳に引き下げられたことにより徴兵され、終戦を軍事訓練の場で迎えた。子供の頃住んでいた家の仏壇には、戦死した軍服姿の伯父の写真もあり、戦争があったという記憶はあるが、父とは戦争について語り合った記憶はない。

戦争の真っただ中に軍事教育を受けて、自分の意志とは関係なく、戦争に行くことが法律によって義務付けられていた時代、何を思っていたのだろうか。そして、再び徴兵制が復活しようとしている現状を天国で憂いているのだろうか。今となっては確かめる術もない。

安倍内閣のもう一つの大罪、「労働法制改悪」と「戦争法」は密接に繋がっている様に思えてならない。

「労働法制改悪」によって増大する非正規労働者は、「正規」の自衛隊へと流れる。名を変えた「徴兵制」と言えなくもないと思うのは私だけだろうか。

ジャーナリストの堤未果さんはルポ「貧困大国アメリカ」の中で、借金苦に悩む人を「派遣労働者」として戦地に送ることが、国家レベルの「貧困ビジネス」で、「民営化された戦争」の代表的ケースとして紹介している。

個人情報が漏えいして、ある日突然、携帯電話の向こうから「素晴らしい仕事の話があるんですがね」という声が聞こえてくることも考えられ、恐ろしい世の中になってしまったと思っている。