全労協/ 広島県労協 / 全労協新聞 2015年5月号

全労協/ 広島県労協 / 全労協新聞 2015年5月号


全労協
http://www.zenrokyo.org/

全労協新聞
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全国で闘われた15春闘

広島県労協

最賃審労働委員に
立候補の名乗り


広島県労協を構成するスクラムユニオン・ひろしまや福山ユニオンたんぽぽには、多くの非正規雇用労働者が組織されている。これらの非正規雇用労働者にとって、春闘とは、まさに最低賃金を引き上げる闘いに他ならない。県労協幹事会では、今年、積極的に最低賃金引き上げの闘いに取り組むことが決定された。

その一環として、広島地方最低賃金審議会労働者委員に池上県労協議長、ならびに土屋副議長が立候補の名乗りを上げた。これまで労働者委員は「連合独占、非連合排除」という不公正な任命が続けられてきた。広島県最低賃金審議会の労働者委員を任命する労働局長にも責任がある。連合が推薦する者のみを任命し、それ以外の委員候補を排除することはきわめて差別的対応である。連合の幹部では、はっきり言って非正規雇用労働者の置かれている状況や困難、苦しみなどは理解できない。これができるのは現場で闘っているわれわれである。

三月二十日、広島県労協と県労連は合同で広島県労働局に対して公正な任命を行うよう要請を行なった。労働局からは、賃金室長の逸見さんをはじめ三人が対応し、要請を受け取った。後日、労働局から二人とも選任しないとの電話連絡があった。簡単に連合が独占している体制をくつがえすことはできないが、粘り強く取り組みながら非正規雇用労働者の声が審議会に反映されるよう努力していきたい。

スクラムユニオン・ひろしまの発祥の地である西部リサイクルプラザにおいて、事業主である松岡クリーナーとの交渉を経て、今年、賃金総額の一%アップを勝ち取った。換算すると月一五〇〇円から二〇〇〇円の賃上げであるが、一定の成果と言ってもいいだろう。安倍の言う「トリクルダウン」などは幻想であり、多くの中小・零細企業の労働者、非正規雇用労働者は実質賃金の低下、格差拡大に苦しんでいる。その中で、労働者の団結を打ち固めながら、闘うことだけが労働者の生活と権利を守ることにつながる。