大会宣言
7月1日、政府は、憲法が禁じる「集団的自衛権の行使」を容認する憲法解釈変更を閣議決定した。これは憲法の「国民主権」、「平和主義」を踏みにじる暴挙である。さらに、「労働者派遣法」の改悪、「ホワイトカラー・エグゼンプション」などの労働時間規制緩和、「解雇の金銭解決制度」の導入を目論んでいる。
また、「アペノミクス」という名の景気浮揚策が進められているが、その内容は金融緩和と公共投資、企業減税であり、私たち働く者の生活・労働実態の改善はまったく進んでいない。
政府は14春闘での賃上げを宣伝していたが、実態はごく一部の「賃金改善」であり、実質賃金は14ヵ月連続で減少している。完全失業率が改善したというが、その内容は不安定な雇用と低賃金を強いられる非正規労働者の増大にほかならず、今や労働者の非正規率は4割に迫っている。
これらは、安倍首相の言う「世界で一番、企業が活動しやすい国」づくりに向けた動きにほかならない。外に向けては、軍事力と日米安保条約の強化を背景に、企業の生産活動の安定を図り国内では労働力をさらに安価で扱いやすい商品にしようとしている。
私たちはこのような動きに反対して闘う。企業の利益や国益のために、勤労大衆が犠牲になる社会を拒否する。当面する労働法制改悪に反対するうねりを作り、国際的緊張を高める集団的自衛権行使の動きに反対し、国益と企業利益のための憲法改悪を跳ね返す力を作らなくてはならない。
今大会で、私たちは解雇撤回を闘う仲間、厳しい職場実態のなかで仲間と努力しながら改善を続ける仲間たちの報告から、労働者が連帯して闘うことの楽しさや重要性をあらためて確認し合った。
私たち神戸地区労は、日常的な交流を通して、企業や労働組合の壁を越えた連帯と団結を強化し、労働者の権利を奪うものと闘う。そして、労働者が人間らしく働き、大切にされる社会づくりを進めていくことをここに宣言する。
2014年10月8日
神戸地区労働組合協議会 第21回(第46回) 定期大会