JR北海道の一連の事故に対する見解   全労協新聞 2013年11月号 2面から



国鉄労働組合中央本部
国鉄労働組合北海道本部

JR北海道の一連の
事故に対する見解


JR北は、列災、発煙、脱線など一歩間違えば人命に大きな影響をもたらす重大事故を起こし、利用者の皆さんをはじめ、沿線住民、自治体等へ多大の迷惑とご心配をかけています。JRで働く労働者、労働組合とし安全運行へのチェック機能が果たせていない事への深い反省と責任の一端を痛感しており再発防止に向けて全力をあげたいと考えております。

この度のJR北海道の事故後の対応並びに記者会見等を見れば、極めて重大な安全管理体制に対する欠如があると言わざるを得ません。私たち国鉄労働組合JR北海道公共交通機関として人命第一の会社に生まれ変わるためにも、今こそ事実を明確にし、労使の枠を乗り越え原因究明と具体的な対策を講ずるべきと考えます。

具体的な対策を講ずるためには、一連の事故の背後要因を取り除き抜本的な再発防止を図るべきであり、現在、国労働組合は現場における事実関係の調査を行い、別途、具体的対策を会社に求めていきたいと考えています。

JR北海道の一連の事故について、現在、運輸安全委員会の調査及び国土交通省等の特別保安監査が行われ、原因究明が行われています。その結論は、真摯に受け止めて再発防止に向けて参りますが、今回の事故等の背後要因として以下の点があると考えられます。

(1) JR北海道の企業責任関係
 ①いびつな労務管理と職場管理体制
 ②検査体制の不備と安全管理体制の問題

(2) 政府及び国土交通省の責任問題
 ①規制緩和がもたらした「自己責任とした省令」
 ②安全の基準は国が定めるべき

以上の内容を基本として具体的調査及び対策を講ずるべす。公共交通機関で働く労働組合として具体的チェック機能を果たすべき使命があると考え、慎重にかつ丁寧に事実関係の把握と分析を行いつつJR北海道会社に求めていきたいと思います。なお、具体的内容がまとまり次第記者会見等を行う予定であります。

(9月29日)



(F)