脱原発の闘い 浜岡はいらない  全労協新聞 2013年7月号 2面から


全労協新聞 2013年7月号 2面から
http://www.zenrokyo.org/simbun/sinbun.htm



脱原発の闘い

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浜岡原発廃炉に(3月9日)


静岡県共闘

浜岡はいらない
圧倒的な県民の声


浜岡原発の全機停機となってから二年余が経過した。とはいえ、燃料棒が存在する以上危険性がないわけではない。中部電力は、津波対策として、一四〇〇億円をかけ高さ二一m、長さ一・六キロの長大な防護壁を完成させ、二〇一五年三月以降の再稼働を画策している。浜岡原発五機あるうちの、一・二号機は廃炉が決まっている。五号機は炉内に海水が入りほぼ廃炉。我らのターゲットは三・四号機のみとなった。

この状況下で県民世論は、依然として「浜岡いらない」が圧倒的だ。周りの首長も、地元に御前崎市を除けば再稼働反対が強い。六月十六日行われた静岡県知事選挙でも、反対派の川勝現職知事が自民候補に大差を付け当選した。川勝知事は、県民投票で決めたいと再三にわたり主張していた。このような状況を生かしながら、われわれは再稼働阻止の運動を全国の仲間と繋がり進めていく考えである。

これまで、多くの切り口から浜岡廃炉・永久停止を訴えてきた。「巨大地震に耐えられない」「電機は足りてる」「コストが高い」「企業が逃げ出す」等々。これらに加え新たな切り口から宣伝戦を展開する考え方だ。

規制庁においても、原発の過酷事故に対する防災・避難計画を立てるよう地元自治体に要請している。これに基づき、県・市町それぞれが対策を立てている。五キロ圏(PAZ)三〇キロ圏(UPZ)内住民を如何に避難させるかである。だが、浜岡は過疎地ではない。APZに五万人、UPZの八五万人が居住する。地震では、近くを走る国道一号線、東名、第二東名、新幹線、JR東海道線が寸断され、静岡県全体が大混乱に陥ることは必定。その時の原発過酷事故で、果たして逃げきれるのか。その時は死を待つのみである。だから浜岡はいらないのだ。



●長崎

風船プロジェクト

四月十四日、「第二回風船プロジェクト」が催された。佐賀、福岡、長崎など近隣県で脱原発を願っている人たち約三〇〇人近くが玄海町外津橋たもとの広場に集まった。この風船プロジェクトは、玄海原発で重大事故が発生し合、放へ、どのくらいの速さで拡散していくかを見るためだ。第一回目は十二月で、そのときは、わずか七時間で徳島県で飛んでいき、最終的には、三重県奈良県まで飛んでいった。この日は、一〇〇〇個の風船を大空へ放ち猛烈な勢いで飛んでいき約十分ぐらいで見えなくなった。ちなみにこの風船は、環境負荷のない「エ船」を使用、メッセージカードの素材も国産竹パルプ一〇〇%紙を使用するなど、環境に配慮した素材を使用しているとのことだ。このように原発が事故を起こしたら、とんでもない被害が短時間でしかも広範囲にわたって発生する。老朽化している玄海原発はすぐに廃炉にすべきだ。

(郵政産業労働者ユニオン 松江國晴)



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