主権回復の日 抗議集会  全労協新聞 2013年6月号 2面から



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政府式典に反対と400人がデモ(4月28日)


●主権回復の日 抗議集会

沖縄を切り捨て
何が主権回復か


四月二十八日、日本政府主催の「主権回復の日記念式典」が開催される中、沖縄現地では、六一年前のサンフランシスコ講和条約において切り離され、今も変わらぬ軍事基地の強化の中で、「政府式典に抗議する屈辱の日沖縄県民大会」が、一万人以上の県民の参加で開催されました。

この日を前後して全国各地でも「このような状態の中で主権回復の日として祝うことはおかしいのではないか?」と政府の式典に抗議する集会が相次いで持たれ、政府式典の同日・同時刻には東京・日比谷図書館でも一坪反戦地主会関東ブロック主催の集会が開催されました。

集会では、「復帰」前年の七一年十月、衆議院本会議場で「祖国への幻想を断て」と爆竹を鳴らし抗議した本村さんは「米国に何も言えない政府が主権回復とは茶番」と前置きした上で「オスプレイの配備強行、辺野古への基地建設の強行など沖縄の民意は無視され続けている。同じ日本だから沖縄を差別しないでというのではなく、沖縄は自らの信じる道を歩むしかない」と訴えました。

また、新崎盛暉沖縄大学名誉教授は「四月二十八日は米国がつくった日本統治の政治的な仕組みであり、その後、日本を同盟者に仕立て沖縄を軍事的に分離し支配した」と指摘し、4・28を「主権回復の日」とみなす日本政府見解を批判しました。

集会後参加者は、日比谷から新橋駅近くまでのデモに出発。この時点で、参加者は四〇〇人を越え「沖縄を切り捨てて、何が主権回復か!」「政府式典に反対!」などのシュプレヒコールをしながら、沿道の人々に「4・28」の意味を問いかけました。

(下地厚 全国一般東京労組)




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